こんにちは,3年生の森瀧です.

今日は,本日未明に打ち上げ・分離が成功した,H-IIBロケット9号機,そしてこうのとり9号機(HTV9)について書きたいと思います.

H-IIBロケット9号機の打ち上げは本日午前2:30ころに打ち上げが予定されていたため,夜遅くまで起きて打ち上げの瞬間をライブ中継で見届けた方も多いのではないでしょうか?私もJAXAのYouTube中継で打ち上げの様子を見届けました.

 

H-IIBロケット,そしてこうのとり(HTV)について説明したいと思います.

まず,こうのとりは2009年からJAXAが開発・運用を行っている宇宙ステーション補給機で,国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士の生活物資や研究資材を運ぶ役割を担っています.ペイロードは約6トンです.

H-IIBロケットはJAXAと三菱重工が共同開発・運用を行っているロケットで,これまで打ち上げられた9つはすべてこうのとりを打ち上げるために用いられました.

 

H-IIBロケットを用いたこうのとりの打ち上げは今回で9回目となるわけですが,今回の打ち上げは特に注目されていました.

それは,H-IIBロケットもこうのとりも今回で最後の運用となるためです.

 

こうのとりの開発の始まりは,宇宙ステーション建設前の1997年まで遡ります.国際宇宙ステーションの構想がまとまり,ISSへの物資補給の手段の検討が始まったためです.ISSが運用開始されてからしばらくはスペースシャトルによる物資補給を行っていたため,無人補給機の必要性はあまり高くはありませんでしたが,2003年,スペースシャトルコロンビア号の空中分解事故によりスペースシャトルの退役の機運が高まると,無人補給機の必要性は一気に高まりました.そこで,HTVをISSへランデブーさせることをNASAに提案したJAXAですが,NASAは当時,人工衛星ベースの設計製作しかしたことのないJAXAが補給機を製作・運用することに難色を示します.

それでもJAXAはこうのとりの開発を続け,2009年に試作機である1号機の打ち上げが無事成功しました.ちなみに,当初はこうのとりの打ち上げにはH-IIAロケットが用いられることが検討されていましたが,経済性,確実性,輸送能力の面でこうのとりにあわせた新たなロケットを設計したほうが良いという判断からH-IIBロケットの開発が決定しました.なので,H-IIBロケットはこうのとり打ち上げ用ロケットとも言えるのではないかと思います.

 

それから11年,2019年までに8回のH-IIBロケットによるこうのとりの打ち上げを成功させ,最後となる9回目の今回も無事打ち上げ・分離に成功し,こうのとりプロジェクトは有終の美を飾りました.

これからの宇宙ステーション補給機についてですが,こうのとりプロジェクトはこのまま終わってしまうわけではなく,新型宇宙ステーション補給機 HTV-Xプロジェクトに引き継がれます.HTV-Xでは,HTVと比べペイロードが1.5倍となったり,HTV-X自体を技術実証プラットフォームとして使えるほか,将来的には月周回軌道への物資補給を見据えた,次世代の補給機となっています.HTV-Xは2021年に新型のH-IIIロケットで打ち上げられる予定です.

 

久しぶりにロケットの打ち上げ中継を見ましたが,やはりロケット打ち上げの瞬間は何度見ても感動します.これが自分たちが開発した衛星が載っているロケットならばなおさらだろうなあと思いました.ひろがりの打ち上げを迎えられる日がとても待ち遠しいです.

予定通り大学の活動制限が解除されれば,来月からはひろがりの開発もこれまでどおりの形で再開することが出来ますので,残りの開発を頑張りたいと思います.

 

本日,大阪の緊急事態宣言も解除されましたが,新型コロナウイルス対策も気を緩めることなく,感染が再度広がることのないようにしたいですね.