こんにちは.保田です

 

ここ数カ月の間,長期間の出張や学会等で作業をする時間を確保できておりませんが,

現在のプロジェクトの主力である後輩たちがとても頑張ってくれていて,

日々開発が進んでおります.

 

現在行われている作業の一つ,アンテナの検討作業についてお話しします.

 

アンテナは,

電線を伝ってきた電気信号を電波として放出する部品で

(逆に,電波を電気信号に変えて電線に伝えることもできます),

アンテナの種類によりアンテナに供給された電力を電波としてある特定の方向にだけ強く飛ばしたり,

逆に広範囲に同じくらいの強さで飛ばしたりと特性が異なります.

 

BS放送などを受信するお椀型のパラボラアンテナや,棒状のアンテナなど様々な種類がありますが,

本団体の超小型衛星では棒状のアンテナを使用しております.

 

お椀型のアンテナは,特定の方向に対しては非常に強く電波を出すことができますが,

少しアンテナの指向方向がずれると感度が大きく下がってしまい,

当センターで開発するような手のひらサイズの衛星では,

高精度な姿勢制御装置を搭載するスペースがないため,

衛星に搭載する地上局との通信用アンテナには向いていません.

 

一方,棒状のアンテナのなかでもダイポールアンテナ,モノポールアンテナ

といった種類のアンテナは比較的広範囲に同じくらいの強度で電波を飛ばすことが

できます.

こういった,アンテナは多少の姿勢のブレや衛星の回転があっても,

地上に届く電波強度が大きく変動しないため,

高精度の姿勢制御ができなくても地上と安定した通信ができるようになります.

また,構造的に簡単に製作することができるというメリットもあります.

 

開発中のOPUSAT-IIは10cm×10cm×20cmの衛星で,OPUSAT(10cm×10cm×10cm)

とは衛星構体の形状が変わる上に,軌道上でパネルを展開して変形するため,

現在の衛星構体にOPUSATと同じアンテナを同じ場所に設置してもパネル展開前後で

衛星と地上間の通信に支障がないかシミュレーションにより確認する必要がありました.

 

通常であれば,こうしたシミュレーションは学部4回生以上で研究室に入ってから

初めて行うということが多いと思うのですが,

本センターでは,学部2回生の後輩が一生懸命頑張ってくれています.

 

シミュレーションの結果から,どんなアンテナをどのように配置するのが良さそうかが分かってきていて,

実際のアンテナ配置がもうじき決まりそうです.

 

頼もしい後輩に今後も期待したいと思います.