[男子シングルス1回戦] ○スタン・バブリンカ(スイス) 7-6(5),6-2,6-4 ●西岡良仁
■第1セットの攻防が試合の行方を左右した。両者ともサービスゲームをすべてキープ。西岡はファーストサーブ時のポイント獲得率80%、セカンドサーブでも61%と安定感があり、相手にブレークポイントも与えなかった。ただ、バブリンカも第1サーブの95%をポイントに結びつけるなど、隙を見せなかった。タイブレークを僅差で制したのはバブリンカ。このセットは17本のウィナーを決める一方、アンフォーストエラーが15本と出入りが多かったが、セットを先取したことで第2セット以降はエラーが減り、西岡に巻き返しの機会を与えてくれなかった。 ■「ファーストセットはチャンスだったし、取っていれば、もう少し結果は違ったかもしれない」と悔やんだ西岡だが、「今日はそんなにテニスは良くなかった」と本音も出た。北米シリーズでは左ひじ痛に苦しめられ、この1回戦も、痛みにつながる動作を避けながらのプレーだった。また、米国の大会に特有の「軽いボール」とは相性が悪く、ストリングスのテンションを落として初戦に臨んだが、その分、ショットのコントロールに苦しんだ。
■全米開幕までの北米遠征では「調子は良いけど勝てない」嫌な流れから抜け出せず、手にした白星は一つだけだった。ひじ痛やボールとの相性の問題はあったにせよ、結果が出なかった明確な理由は見当たらないという。「本当にちょっとしたことだと思う」と西岡。悪い流れを断ち切り、10月に開催される木下グループジャパンオープンなどアジアシリーズで巻き返したい。
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