[車いすテニス女子シングルス準決勝] ○イエシカ・グリフィユン(オランダ) 6-3,7-5 ●上地結衣 ■悪天候のため、開閉式屋根のある1番コートで試合が行われた。屋内のハードコートで朝の練習を行ったが、試合ではショットのタイミイグをつかむのに苦労した。また、「外のコートよりさらにもうちょっと重い」芝にも苦しめられた。車いす操作に大きな負荷がかかり、「動かしたいのに動かせない」。普段の上地にはほとんどないことだが、打点にしっかり入ることができず、詰まってしまうことも多かったという。
■第1セットは相手のペースで進み、3-6。第2セットは上地が5-2と先行したが、ここから5ゲーム連取を許し、ストレートで敗れた。準備不足や試合環境を「理由にはしたくない」と上地。「さすが初代チャンピオンと思わされるプレーも多かった」とウィンブルドンが初めてシングルスを実施した16年の優勝者を称え、一方で「自分のプレーに彼女を追い詰めるだけの精度がなかった」と悔やんだ。
■直線的な弾道のフォアハンドとバックハンドスライスで押し込んでくる相手に先手を取られる場面が目立ち、上地は「主導権を握って攻めていけた場面がすごく少なかった」と敗因を分析した。昨年の大会で初めて決勝に進出し、「先に攻撃を仕掛けた方が有利になる」と、苦手だった芝の戦い方に手がかりを見つけたが、この試合では実践できなかった。
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