


面接を無事終えて
観光に出掛けます
セブといえば


もちろん
青い海



白い砂浜



とは程遠く
なぜか海から一番遠い
ゼブでTopsと呼ばれる標高の高い
山の頂まであがりました
しかもそこにには
墓地があるのです


Skyline Garden
と書かれた墓地は
セブの空港から街の中心地までを一望できます


うぅ…あの海に行きたかった

なんて思いながら
セブに来てこんな山頂の墓地にくるのも珍しいので
いい経験になりました
墓地の方を見てみると
名駅前のモニュメントに似た
尖った大きな金属の柱が空に延びています

その周りに放射線状に向いた壁がいくつも並んでいます
その壁ひとつひとつに
学校のロッカーのように区切られた白い石盤が貼られています
そしてその石盤に
故人の名前と生年と没年が記されています
日本人の名前をひとつだけ見つけました

享年2007 生年から計算すると
84才で亡くなられたのでしょうか
まだ最近です
壁の薄さから考えると
カトリックの国には珍しく火葬した位牌をこの中にいれるのでしょう
まだまだ空きがあります
ご興味がおありのかたは
予約されてみてはいかがでしょうか

実はフィリピンでお墓を見るのは二回目です
今から8年半ほど前
私はフィリピンのマニラより南にある日系の工場が集まった地域で日本から半年間の出張にきていました
そこで私が受け持っていた生産ラインの作業員の女の子が
バイクの事故でなくなったのです
フィリピンの工場ひとつでも何千人というフィリピン人が働いていますから
会社としてもそのような出来事にはいちいち関わってられないのですが
私はさすがに毎日のように顔を合わせてきた社員の死に無関心ではいられなく
その週の日曜日に行われる葬儀に参列しました

カトリックの葬儀というものは初めてでしたが
もちろん喪服など持ってきていない私は
何を着ていけばいいのかさえわからず
「なんでもいい」
と言われましたが
こう言うのは気持ちが大事だ
と思い日本と同じように
スーツはなかったので
黒色のTシャツと
地味なパンツで参列しました
案の定
いつも派手なフィリピン人達も
黒か白のTシャツとジーパンがほとんどでした
日本と同じように
故人を囲んで
神父が何やら祈りを捧げてくれます
そしてサンドイッチなんかを家族に振る舞われ
しばらく故人との別れを偲ぶのです
大きな会社の人が
しかも日本人が葬儀に参加することはみんなはじめてらしく
ご家族からご丁寧にお礼を言われ
恐縮したきがします
日本と違うのは故人の入った棺にみな
十字をきるのです
クリスチャンですから
そしてみんなで棺をもって墓地まで歩くのですが
その行列に向けて
車から小銭が投げられるのです
そしてその小銭を子供たちが必死で集めるのです
通りすがりの車から見ず知らずの葬儀の列に小銭を投げる
香典のようなものでしょうか
こうしてみると
葬儀の本質は宗教が違っても変わらない気がします
お墓につくと
まるで家のような立派なお墓が建てられています
その間を抜けて
墓地の一番奥まで行くと
縦に3つ
横に20以上並んだ
小学校のロッカーのようなものがあるなと思うと
その子はそのうちのひとつに
すっぽりと入れられたのです
カトリックですから火葬はしません
棺のまま
そしてその入り口をブロックとコンクリートで塞いでいくのです
お花や思い出の品を一緒に添えて
おそらく一番まずしい埋葬の場所なのでしょう
すぐ向かいには家のように立派なお墓があります
生まれてから亡くなるまで
貧富の格差は大きく顕著に現れています
日本と違うなと感じたのは
お墓の手入れです
どんな立派なお墓も
草が生い茂って
なんとも哀れな気さえします
日本にはお墓を家族が守っていく
同じお墓に入る
というような文化です
先祖を敬うという気持ちは宗教でなくても
それに似た一種の信仰心とも言えるかもしれません
仏教ですから
肉体はただの借り物
魂は輪廻転生
でもカトリックは
復活祭があるように
遺体をそのまま
火葬なんてもってのほか
個人の生と死だけで考えるのではなく
先祖代々の継承を重んじる日本の文化は
こういった葬儀や墓地に現れてくるのでしょうか
外国から見たら日本の死生感は稀有なものかもしれません



















パラン
パンパンパーン



