皆さま、こんにちは。

少し前にXでこのような投稿をしたところ、思いのほか大きな反響がありました。

 



多くの方に興味を持っていただいたので、今回は「なぜナゾラビアルファットの脂肪吸引で人中が伸びて見えることがあるのか」について、きちんと解説していきたいと思います。

少し長くなりますが、ほうれい線治療の症例写真を見るときのポイントや、さらに知っておいていただきたいリスクについても書いています。

最後までお読みいただけますと幸いです。


ナゾラビアルファットの脂肪吸引で人中が伸びる理由

まず、ほうれい線の周囲には多くの筋肉や筋膜が付着しています。これらは、顔を上方向へ引っ張る「挙上筋」と呼ばれる筋肉です。笑ったときにはこの筋肉が働いて口元を持ち上げるため、ほうれい線も強く折れ込み、深く見えます。

一方で、この筋肉・筋膜には、口元が下がらないように普段から支える役割もあります。
模式図にすると、次のようなイメージです。

【図:ほうれい線周囲の挙上筋群】茶色、青、緑、オレンジの筋肉が挙上筋群となります。


図を見ると、挙上筋がほうれい線を越えて、上唇の白唇部分や口角までつながっているのがお分かりいただけると思います。
ナゾラビアルファットの脂肪吸引は、ほうれい線の上にある「ナゾラビアルファット」という脂肪を減らし、物理的にほうれい線を浅くする治療です。ところが症例によっては、脂肪だけでなく、周囲の挙上筋や筋膜にも影響が及んでいるように見えることがあります。

挙上筋がうまく働かなくなれば、笑ったときにほうれい線を上へ引き上げる力も弱くなります。すると、ほうれい線そのものができにくくなり、一見すると治療効果が非常に高いように見えるわけです。

しかし、この挙上筋は、口元が下がらないように支える“ワイヤー”のような役割も担っています。
脂肪吸引によって筋肉や筋膜が傷つき、その支持力が失われると、口元が下がり、結果として人中が伸びて見えることがあります。

ガミースマイルボトックスを想像すると分かりやすい

この現象をイメージするうえで分かりやすいのが、ガミースマイルに対するボトックス治療です。
ガミースマイルボトックスは、上唇を持ち上げる筋肉の働きを一時的に弱めることで、笑ったときに唇が上がりすぎないようにする治療です。この作用を応用し、症例によっては、ほうれい線を目立ちにくくする目的でボトックスを使用することもあります。

ただし、ボトックスでは筋肉や筋膜そのものが物理的に損傷しているわけではありません。あくまで筋力を弱めているだけなので、時間の経過とともに作用は薄れていきますし、筋肉・筋膜が損傷しているわけではないので大きく伸びることは少ないです。

一方、脂肪吸引によって筋肉や筋膜が傷ついた場合は、単なる一時的な筋力低下とは話が異なります。
いわば、挙上筋の支える力が失われた結果、人中が伸びて見える可能性があるのです。


上手な脂肪吸引なら起きないのか?
では、脂肪吸引が上手なら人中は伸びず、下手なら伸びるのでしょうか。
正直に言うと、現時点では分かりません。

なぜなら、ナゾラビアルファットの脂肪吸引を行っている多くの医師の症例で、人中が伸びて見える症例と、そうでない症例が混在しているからです。

ただ、ひとつ気になる傾向があります。

それは、SNSで大きな反響を集めている症例――つまり、ほうれい線がきれいに消えている症例ほど、人中が伸びて見える割合が高い印象があることです。この部分の解剖は非常に繊細です。ほんの1~2mmの層の違いが、筋肉・筋膜の損傷につながる可能性があります。かといって、浅い層だけを吸えば安全というわけでもありません。ナゾラビアルファットの浅い位置を吸いすぎると、写真で示すように、ほうれい線の上だけに梅干しじわのような凹凸が生じることがあります。しかも、こうした変化は術後すぐではなく、数年から十数年たってから現れる晩期の後遺症となる可能性もあります。

 


そのため、私はナゾラビアルファットの脂肪吸引を、基本的にはあまりおすすめしていません

もちろん、将来的にこうした変化が起こり得ることまで理解し、それでも治療を希望される場合には行うことがあります。

一方で、そのリスクをできるだけ負いたくない方は、効果を実感するまでに時間はかかりますが、デバイス治療などで線維性中隔を少しずつ引き締めていくほうが、リスクは低いと考えています。


ほうれい線治療の症例写真は、ここを見る

先ほど、「ほうれい線がきれいに消えている症例ほど、人中が伸びて見える割合が高い印象がある」と書きました。

ここからは、その理由をもう少し詳しく説明していきます。

ガミースマイルボトックスでは、上唇を持ち上げる筋肉の働きを弱めます。その結果、笑ったときの口元の動きが小さくなり、症例によっては、ほうれい線も浅く見えることがあります。つまり、挙上筋群の力が弱ければ弱いほど、「ほうれい線治療がうまくいった」ように見えることがあるのです。

では、脂肪吸引後にほうれい線がほとんど消えている症例で、人中が伸びて見えることがあるのはなぜでしょうか。
脂肪を減らした効果に加えて、挙上筋や筋膜が傷つき、上唇を十分に持ち上げられなくなっている可能性があるからです。

要するに、脂肪を減らした効果と、ガミースマイルボトックスに似た「筋肉が働きにくい状態」が重なり、ほうれい線が非常にきれいに消えて見えることがある、ということです。しかしその裏側では、挙上筋群の支持力が低下し、結果として人中が伸びて見えている可能性があります。

症例写真を見る際は、ほうれい線だけに注目してはいけません。
術前・術後で、次の点も一緒に確認してみてください。

・鼻の下から上唇までの距離が長くなっていないか
・上唇の位置が下がっていないか
・笑ったときの上唇の動きが乏しくなっていないか
・口元全体が間延びした印象になっていないか
・ほうれい線だけが不自然なほど消えていないか

注入治療でも同じことが起こり得る
ほうれい線治療には、脂肪吸引以外にも、ヒアルロン酸注入、脂肪注入、ジュ○ゼンなどの注入治療があります。

注入治療によってほうれい線が埋まると、挙上筋群の動きが弱くなることがある、というデータは論文でも示されています。
ヒアルロン酸は溶解できるため、問題が生じた場合でも調整できる余地があります。
しかし、脂肪注入やジュ○ゼンなど、取り出せない、あるいは取り出すことが難しいものでは、挙上筋群の動きが弱い状態が長く残る可能性があります。これら注入治療においても、ほうれい線が完璧に消えているように見える症例ほど、人中が長く見えることがあるのは、このためです。

また、貴族手術でもガミースマイルが改善する一方で、人中がやや長く見える傾向があります。

ほうれい線治療は、ブラックジャックに似ている
私は、ほうれい線治療はトランプのブラックジャックに似ていると思っています。

 (この例えは、私が尊敬する医師の受け売りです)
トランプのブラックジャックは配られたカードの合計値が「21」に近い方が勝ちとなります。

ただし、「21」を超えてしまうと(バースト)、その時点で即負けになります。

ほうれい線治療も同じです。

適切な範囲までは、治療を重ねるほどきれいになっていきます。ところが、治療の適量を超えると、顔のほかの部位とのバランスが崩れます。
その結果、口元が前に出たように見えたり、人中が伸びて見えたり、笑顔が不自然になったりすることがあります。
「ほうれい線が消えたかどうか」だけで治療の成功を判断してはいけません。
顔全体の整合性が保たれているか。
そこまで見て初めて、その治療が本当にうまくいっているかを判断できるのです。

さらに怖い、ナゾラビアルファット脂肪吸引のリスク
ナゾラビアルファットの脂肪吸引では、吸引する層がほんの1~2mm深くなるだけで、筋肉や筋膜を傷つける可能性があります。
さらにもう少し深い層には、顔面神経の枝が走っていることがあります。
そこを損傷すれば、顔面神経麻痺が起こる可能性があります。

実際、ナゾラビアルファットの脂肪吸引後に顔面神経麻痺を生じていると思われる症例を、ときどき見かけます。
しかし、「顔の脂肪吸引で顔面神経麻痺が起こり得る」という情報は、それほど広く知られていません。

そのため、ご本人が麻痺に気づいていないこともあります。
フェイスリフトの手術前に表情の動きを注意深く診察すると、すでに一部の動きが弱くなっている方が、実際にいらっしゃいます。頻度の高い合併症だと言いたいわけではありません。ただ、顔面神経麻痺も起こり得るリスクのひとつとして、治療を受ける前に知っておいたほうがよいと思います。


ほかにもある、「たるみ」を生じさせる可能性のある脂肪吸引
頬骨外側の張り出しを抑える目的で、その周辺の脂肪吸引が行われることがあります。
この部位には、頬骨外側の張り出し付近からモダイオラスに向かって伸びる「マラリス」という筋肉が、アジア人では一定の割合で存在します。

こうした筋肉や筋膜は、アジア人の「たるみにくさ」を構成する要素のひとつです。
しかし、脂肪吸引によってこれらを傷つけると、ジョールファットやモダイオラスの下垂につながる可能性があります。
そのため、この部位についても、私は基本的には脂肪吸引をおすすめしていません。

症例写真を見るときは、頬骨周辺がすっきりしたかどうかだけでなく、同時に次の点も確認してみてください。
・口角周辺が下がっていないか
・ジョールファットが目立つようになっていないか
・モダイオラス周辺が下垂して見えないか
・顔全体として、かえってたるんだ印象になっていないか

まとめ
ひとつの部位が細くなったことと、顔全体がきれいになったことは、必ずしも同じではありません。
症例写真を見るときには、「治療した部位がどう変わったか」だけでなく、「その治療によって、ほかの部位にしわ寄せが起きていないか」まで見ることが大切です。

この視点を持つだけでも、症例写真を見る目はかなり養われると思います。

本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
ではでは。

みなさま、こんにちは。佐々木です。

 

さて、前回予告した通り、今回は
内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)で、額・こめかみのたるみを取る方法
について書いていきます。

まだ前回の記事を読んでいない方はこちらも読んでくださいなー。

 

 

 

 

前回の記事でも書いた通り、額・こめかみのたるみを取る方法は、大きく分けると

・生え際などに比較的大きな切開を置いて、余った皮膚を直接取る方法
・内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)で、額・こめかみを引き上げる方法

があります。

 

たるみ取りの原理をざっくり書くと、

 

・大きな切開を伴うたるみ取り
→ 生え際から眉毛の方向に向かって皮膚をめくり、余った皮膚を切除する

・内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)のたるみ取り
→ 小さい切開から、眉毛〜頭頂部にかけて、頭皮・表情筋・骨膜をヘルメットのように一体で動かせる状態にして、骨に対して後ろ上方へ固定し直す

といった感じです。

 

もっと簡単に言えば、

余った皮膚を生え際で取ってしまうのか。
それとも、たるんだ組織を本来あるべき方向へ戻して、頭頂部側へ分散させるのか。

そんな違いです。

ここで「分散させる」と書くと、内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)のたるみ取りは、なんとなく“劣化版のたるみ取り”のように見えるかもしれません。

でも、実はそんなことはありません。

むしろ、こちらの方がより自然なたるみ取りになることも多いです

というのも、顔の組織は層構造になっているのですが、加齢によってたるんでくるのは皮膚だけではありません。

皮膚、皮下脂肪、表情筋といった組織は、それぞれバラバラに落ちるというより、ひとつのユニットとして一緒にたるんできます。

このあたりはかなり大事な考え方です。

詳しくは私のYouTubeでもお話ししていますが、表情筋・皮下脂肪・皮膚というのは、もともとかなり密接につながった一つのユニットです。

 

 

 

つまり、加齢とともに下がってきたそのユニットを、なるべくユニットのまま元の位置に戻してあげる。

これが、内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)による額・こめかみリフトの考え方です。

そういう意味では、本来のアンチエイジングという観点から見ると、内視鏡もしくは小切開スタイルの前額リフトは非常に理にかなった手術になります。

 

もちろん、前回の記事で書いたように、それぞれの方法には長所・短所があります。

なので実際には、患者さんのたるみ方、額の広さ、生え際の位置、傷の許容度、ダウンタイム、求める変化などを総合的に見て、どの術式が合うかを相談して決めていきます。

 

さて。

ここで皆さん、こう思ったかもしれません。

なぜ、わざわざ「内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)」なんて、こんなにくどく書いているのか。

もうね、書いている本人もくどいなと思っています。笑

 

でも、ここには少し歴史的な背景があります。

実は、内視鏡リフト自体はかなり昔からある施術です。

海外にやや遅れる形ではありますが、日本にもかなり前から導入されていました。

ただ、当初の日本では思ったほど成績が安定せず、一度あまり行われなくなった時期があります。

では、その間に海外では何が起きていたのか。

海外では、内視鏡を使って行っていた前額リフトとかなり近いことを、内視鏡を使わずに小切開で行う方法が発展していきました。

なぜか。

理由の一つは、内視鏡がとても高価だからです。

現在の日本でも、内視鏡のシステムは安いものでも数百万円、高いものでは2000万円前後することもあります。

海外でも同じようにコストの問題があり、すべての施設が簡単に導入できるものではありません。

そのため、内視鏡と同じような効果を目指しながら、内視鏡を使わずに小切開で行う方法が発展してきたわけです。

さらに興味深いことに、内視鏡を使わずに行う小切開の方法の方が、成績が良いとする報告もあります。

「え、内視鏡を使った方がよく見えるんだから、そっちの方が良いんじゃないの?」

と思いますよね。

普通はそう思います。私も最初はそう思いました。

ただ、内視鏡という道具を一度手放したからこそ、術者が工夫せざるを得なかった部分があります。

その中で生まれたある操作が、実は前額リフトの効果を高めるうえで非常に重要だったのです。

このあたりを詳しく書くとかなり医学的な話になってしまうので、ここでは割愛します。

要するに、

内視鏡を使わない方法が発展したことで、逆に「内視鏡前額リフトをしっかり効かせるために必要なポイント」が見えてきた

ということです。

その後、海外では改めて内視鏡を用いたフェイスリフトが注目されるようになり、多くの施設で内視鏡が導入されるようになりました。その流れの中で、内視鏡を用いた前額リフトも再び発展してきました。

現在、日本でも内視鏡による前額リフトがまた注目されるようになっています。

これは非常に良い流れだと思います。

 

ただし、ここで大事なのは、昔日本で行われていた内視鏡リフトをそのまま焼き直すだけでは不十分だということです。

昔の内視鏡前額リフトのどこに限界があったのか。

海外で小切開スタイルが発展する中で、どのような工夫が加わってきたのか。

そして、現代の内視鏡前額リフトでは、過去の欠点をどう補うべきなのか。

このあたりをきちんと理解したうえで手術を行わないと、せっかく内視鏡を使っても、十分な効果が得られない可能性があります。

内視鏡を使うかどうかそのものが本質なのではありません。

 

大事なのは、

どの層を動かしているのか。
どこまでしっかり剥離しているのか。
何をどの方向に固定しているのか。
その操作が、患者さんのたるみ方に合っているのか。

ここです。

 

ここを理解せずに「内視鏡だから自然」「小切開だから低侵襲」とだけ考えてしまうと、少し話がズレてしまいます。

というわけで、3回にわたって、上まぶたのたるみ治療に重要な額・こめかみリフトについて説明させていただきました。

上まぶたのたるみというと、どうしても眉下切開や二重の手術に目が行きがちです。

もちろん、それらが適している方もたくさんいらっしゃいます。

ただ、そのたるみの原因が本当にまぶただけにあるのか。

額やこめかみのたるみが、上まぶたにしわ寄せを作っていないか。

ここを見極めることが、自然な若返りにはとても大切です。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

このブログでは、美容医療について少し踏み込んだ内容をなるべくわかりやすく書いていますが、InstagramやYouTubeでは症例や動画での解説も発信しています。

文章だけでは伝わりにくい部分もあると思いますので、よければ各SNSものぞいてみてください。

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今後ともよろしくお願いいたします。

 

ではでは。

 

皆さま、こんにちは。

 

前回に引き続き、今回は額・こめかみリフトについて書いていきます。

前回のブログを読んでない人はこちらもチェックしてみてくださいね。

 

 

 

 

さて、前回のブログの最後に、上まぶたのたるみは「額・こめかみのたるみ」のしわ寄せを受けた、いわば“被害者”であると書きましたので、今回はこの「額・こめかみのたるみ」を治療する額・こめかみリフトについて書いていきましょう。

 

額・こめかみリフトもフェイスリフトと同じようにたっくさんの種類があります。

もうね、本当にたくさんあるんですよ。

なので全部を網羅するのは無理なので現在主流に行われている方法について概要を説明していきます。

 

①生え際を切開して、皮下で剥離を進め弛みをとる方法

②上記に筋肉処理を加える方法

③内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)で弛みをとる方法

④上記に筋肉処理を加える方法

 

ざっくり分けるとこんな感じです。

あくまでざっくりと主流なものを説明しているので抜けがあるのはご勘弁を。

 

それぞれメリット・デメリットがあって、それが以下のようになります。

インスタグラムで投稿しているものを拝借....

 

 

 

 

 

 

それぞれこのような感じになっています。

 

②、④に書いてある筋肉処理ですが、これはシワの原因となる筋肉に割を入れて力を弱めシワができにくくしたり、そもそも筋肉を取ってシワができないようにしてしまったり、弛んだ筋肉をピンっと張ったり、といろいろな方法があります。

 

次回のブログで③内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)で弛みをとる方法、について深掘りするので本日は①に付随する②の筋肉処理だけ少し詳しく書きます。あくまで私の方法とこだわりなので他のクリニックではできるとは限らないのでその点は悪しからず。

 

生え際を切開する額・こめかみリフトの時に処理する筋肉は主に4つ。

 

(1)前頭筋;額の横ジワを作る筋肉、眉毛全体を上に上げる

(2)皺眉筋:眉間の縦皺を作る筋肉、眉毛内側を下に下げる

(3)鼻根筋:眉間やや下の横ジワを作る筋肉

(4)眼輪筋:目頭・目尻の皺を作る筋肉、眉毛(内側・)外側を下に下げる

 

になります。

筋肉が足りねぇ!作用も微妙に違っているぞ!という医師の方々、あくまで一般の方向けなのでご勘弁を...

 

それぞれの筋肉に対して、私のしている処理及びその理由についてざっくりと書くと以下のようになります。

 

(1)前頭筋:細かくカット+前頭筋を動かす神経の選択的処理

前頭筋は細かく切れ目を入れていくことで、額から頭頂部の感覚をなるべく温存したまま筋肉の活動性を下げて額の横ジワが出にくくします。全部取ると、額から頭頂部の感覚がなくなる可能性が高いので切れ目を入れていくだけにしています。ただ、この時に前頭筋は切れ目を入れたぐらいだと一部復活することが多いので復活しやすい部分の神経を切断してくるという追加処置も加えます。(※上述したようにこの筋肉は眉毛を上に上げる筋肉ですがから、前額リフトをしないでこの処理をすると眉毛が下がってしまいますからあくまで眉毛が上がる前額リフト前提の処理になります。)

 

(2)皺眉筋:全切除か骨から外すのみ

全切除についてはわかりやすいですね。その名の通り全部筋肉をとります。筋肉の動きが復活する可能性はありません。骨から外す、というのはどういうことかというと、皺眉筋は特殊な表情筋で骨にしっかりついて機能しています。この骨についているところを外してあげると足場を失った皺眉筋はかなり活動性が落ちるので、縦皺ができにくくなる、という感じです。

この二つ以外にも、部分的に除去する、切れ込みを入れる、という処理があるのですが、私は行っていないです。皺眉筋を動かしている神経が特殊なので、これらの方法だと動きが変に復活する可能性があるのと、これらの方法と骨から筋肉を外すだけの方法で比べた時に効果があまり変わらなかったという研究結果があるからです。変に動きが復活するリスクを犯してまで部分的に除去する、切れ込みを入れる、という処理を加えるメリットがないのですよね...

 

(3)鼻根筋:(ほぼ)全切除

この筋肉は単品で処理することがなく、皺眉筋を全切除した時にそのついでに処理する筋肉です。皺眉筋を切除した部分がやや窪みますからそれに合わせるように鼻根筋を除去しなければならないので、「結果的に」全切除になることが多いです。

 

(4)眼輪筋:弛んだ部分をピンと張る

これはこめかみリフトの時に外側の部分だけ行ってきます。眼輪筋も切れ込みを入れたくらいですとすぐに動きが復活して意味がないのと、目尻の眼輪筋は骨にゆるーくしかついていなくて動きたい放題なため、弛んだ部分をピンと張った方が効果的です。(目頭側は骨にしっかりとついているのですが、これを外すと大変なことになるので目頭側はノータッチの選択になります)

 

さて、少し難しくなりましたがこんな感じで筋肉処理をしています。

カウンセリングでいつも話していることなのでここに書いても問題はないのですが、カウンセリングの前段階の知識として頭の中に入れておいていただけるとカウンセリングをより有意義にできると思いますので参考にされてください!!!

 

さぁ、次回は、内視鏡もしくは内視鏡スタイル(小切開)で額・こめかみの弛みをとる方法、について書くのですが、なぜわざわざこれを分けて書くのか。実は日本の内視鏡前額リフトが置かれている状況で興味深い現象が起きているので、それについて書きたく分けたんですねー

 

ということで次回も乞うご期待。

最後までお読みいただきありがとうございました〜ではでは。