「WONDER」
2017年 アメリカ作品 113分
天文館シネマパラダイス 9:25 ★★★★★

監督=スティーヴン・チョボスキー
脚本=スティーヴ・コンラッド
主演=ジュリア・ロバーツ

母親役のジュリア・ロバーツの好演が光りますが、オーウェン・ウィルソン演じる父親がまた良い演技で引き締めてくれますので、ラストまで惹きつけられます。

ストーリーもオギーと母親のイザベルだけに集中すること無く、友人のジャック、姉のヴィア、姉の親友のミランダがそれぞれの悩みを抱えていて各々のエピソードが織りこまれているんですが、きっちりオギーを中心に構成してあって程良いバランスで纏めてあってスティーヴン・チョボスキー監督の非凡さが解ります。

また子どもたちの視点も秀逸で、オギーが通学し始めることによって学童たちに少なからず出てくる影響を丁寧に描写してあって、学校という小さい社会の中で悩みながら、葛藤しながら、時には最低な1日がありながら成長している子どもたちを魅力的に描いてあって心が和みます。

オギーの姉とその友人を演じるイザベラ・ヴィドヴィッチとダニエル・ローズ・ラッセルがキュートで演技も光るものがあるので、この先メインを張る女優さんになりそうで期待できますね。

 

 

 

 

「FUTURE WORLD」
2018年 アメリカ作品 88分
鹿児島ミッテ10 13:00 ★★☆☆☆

監督=ジェームズ・フランコ  ブルース・ティエリー・チャン
脚本=ブルース・ティエリー・チャン  ジェレミー・トャン
主演=ジェームズ・フランコ

一応主演は監督も兼ねているジェームズ・フランコなんですが、主人公はオアシスを統治するクイーンの息子なんですな。
上映開始1分で舞台設定が「MAD MAX /THE ROAD WARRIOR」の亜流なのが解って失笑ものなんですが、モータービーグルの使い方やラブタウンの世界観が好きなのでラストまで観られます。

行き当たりばったりで撮影を進めたのか、アンドロイドのアッシュの設定も定まってないし、後半でやっと登場するミラ・ジョヴォヴィッチも出オチ感半端ないしで、唯々ジェームズ・フランコがこのシーン、あの身体を撮りたいと言って、撮ったフィルムをただ繋いだだけのような構成だなという印象です。
本来ならば、主軸となるプリンスとアッシュの掘り下げをしないといけないはずなのに、それが全く無いので登場人物に全く感情移入できないし、薬物が蔓延したドラッグタウンの荒廃感等、ロケーションの背景構築は見せ場のはずなのにリゾート地のちょっと外れにしか見えないのはどうしたものかと。

ドラッグタウンの女王役のミラ・ジョヴォヴィッチは格好良くハマッているし、ファンキーに演じていて作品のアクセントになっていてすきですけどね。
美女と荒廃した近未来設定好きでしたらなんとか観られるかなという感じです。