私が学校を出て会社に入って学んだことは、他社と同じレベルではだめだということ、頭一つでも出し抜くことでした。
そして日本の技術がアメリカを上回りだしたころ、アメリカからグローバル化あるいはグローバリゼーションという主義が入り込んできました。
例えば、車を取って考えれば、世界に入手できる部品に性能のばらつきがあると、粗悪の部品があると車自身が成立しない、またアメリカには文字が読めない人々が多く、そのような人たち(あるいはそのような国)の技術力を底上げするために、上を目指すのではなく、一番下は、少なくともここ以上でなければいけませんという最低ラインを世界に広げたのがグローバル化なのです。
日本人は、グローバル化という言葉に響きに騙され、世界標準をクリアすれば良いという最低ラインに目標を置いて、トップを目指す努力を止めてしまったのです。
そして、世界標準を少しだけクリアして、安いコストの製品作りに励んできたのです。

その結果、日本の技術はどんどん低下し、さらに労働単価の安い中国等の生産力に打ち負かされてきているのは、ここ20年間の状況です。

まさに、アメリカの戦略にはまり、金を持つ人間が市場を支配するという構図が生まれました。
日本人の、少しでも上を目指そうという考え方が失われたことは本当に残念であり、アメリカに戦争で負け、さらには考え方まで変えられてしまったことになります。
一人の技術者として長く現場で働き、グローバル化に抗えなかったことが非常に悔しく思うのです。