刀剣乱舞小説
新章 夢見る私の憧憬
第7話
注意:新刀剣男士ネタバレです(汗)
お詫び:新刀剣男士の一人称が違ってました(汗)
吾唯足知
口という字が大きい石を見た稲葉江。本丸庭園の池の近くに置かれている。
「吾唯足るを知る…か…我は…何を知った…?」
「……」
大倶利伽羅が池の近くまで来た。鯉用餌を撒いた。数匹の錦鯉が餌に群がる。
「伊達の…刀か」
「……どうでもいいな…馴れ合うつもりは無い」
「……彼奴らの言う夢とは何だ?」
「……知るか」
「篭手切江の言う夢とは何だ?」
「……俺に聞いて如何しろと?」
「我には分からぬ…」
「……」
「……」
まるで会話が噛み合ってないような雰囲気が漂う。
「伊達藤次郎正宗…貴様の夢は…見果てぬ夢か?」
不意に大倶利伽羅が呟いた。
「……伊達政宗…?見果てぬ夢…とは何だ?」
「天下を取り損ねた人の…叶わぬ夢だ」
「…天下を取り損ねた…?」
「俺にはどうでもいい話だ」
見果てぬ夢 追い求めてきた
仲間の想い継ぎ歩き出せ
信じた道 果て無き道
篭手切江の歌声がした
「天下を取り損ねた人の…見果てぬ夢…」
稲葉江は歌い踊る篭手切江を見ながら呟いた。
続く