デンゼル・ワシントン主演の"The Little Things/リトル・シングス"(2021)観ました。ラミ・マレックとのダブル主演キャストと言っても良い作品かと思います。

 

作品の予備知識なしで観ましたが、最初の数分で物凄い違和感。。。2021年の作品であっている!? 80年代後半か90年代では。

 

走っている車が80年90年代のバカデカイTheアメ車ばかり、スマホなしのページャー(ポケットベル)、普通に公衆電話利用しているし??? 20分程観て、我慢できずポーズしてWikiタイム。

 

脚本は1993年に書かれ、スティーブン・スピルバーグ監督にオファーされたようです。が、「あまりにダークすぎる」と企画を降りてしまったとの逸話があるようです。満を持して、脚本家自身が2021年に自ら映画化に臨んだとのこと。並みならぬ、執念と作品愛です。作品を通して、往来する車ばかりではなく、細かい所にも拘りを感じました。連続殺人容疑者の部屋に潜入した際に、つけっぱなしのテレビからMugnam, p.i.(私立探偵マグナム)が流れていたり、AOのサングラスをかけていたり等など情景、小道具にも、思わずヴァーチャルGoodボタンを押していましたウインク

 

確かに作品はダークで独特な空気感でした。ラスト手前のシーン、セブンを若干重ねてしまいました。セブンは最愛の奥さんが殺害された事を知った刑事が犯人を射殺。この作品では、最有力容疑者(状況証拠のみ)に奥さんと2人の娘を守れない能無しと罵られ撲殺。状況はかなり違いますが、最愛の家族がトリガーになっている。

 

業を背負う事の代償との向き合い方を「信仰」を伏線で辿る作品でもありました。最後にデンゼル・ワシントン演じる保安官(元LAPD敏腕捜査官)から容疑者を殺害してしまったラミ・マレック演じる現LAPD敏腕捜査官に送られた封筒に"No Angel"と走り書きされたメモと彼の心を救う品。元LAPD敏腕捜査官が15年前に元妻の検死官と同僚に救われたように。

 

日本では劇場公開はされずにオンライン、メディア販売のみの作品のようです。ネタバレはしたくないのでストーリー詳細には触れませんでしたが、なかなかお薦めの作品でした。