福島原発事故はレベル6の放射能事故になってしまった。1000年に一度の地震が原因であるから天災といえばそのとおりであるが、人災の側面も否定できない。営業開始から40年、20年の延長免許を取得したばかりであったが、厳密な審査は行われたのか?

日本の原子力行政は推進の原子力委員会と抑制の原子力安全委員会のバランスの上で健全に発達してきたのだが、原子力安全保安院ができてから原子力委員会の権限がそがれて、推進一本やりになってしまった。東電にも資源エネリギー長官が天下りしている。

一号機の水素爆発を皮切りに、プルサーマルの三号機の水素爆発がおきた。炉心融解がおきていることは間違いない。格納容器と結合している脱圧力プールの破損は大きい。それらにまして、四号機の使用済み燃料にはプルトニウムが大量に含まれており、冷却水が枯渇すれば大事故になる。

原因は地震によって原子炉は停止したものの、電源も停止し、13個の予備電源まで使用不能となったためである。リスク管理の甘さが指摘されるが、それ以上に米軍の冷却装置支援を拒否した政府の面子だけを重んじる態度が致命的であった。

昨日検出された400mSv/hの照射線量率は第三号機の建屋の汚染屑におるものだろうが、Svの表示はmSvに一本化して1mSv未満は切り捨てないと、余計なパニックをおこすことになろう。

4号機の現状では50-100km内退避が正しい判断だろうが、秘密好きの民主党政府には無理だろう。

震災復興のための大連合や増税などとんでもない。少しおちついたら大政奉還してもらおう。自民党のほうがまだましだったということだ。