5. 潜水艦「なだしお」衝突事故(Bタイプ)

                        文献11参照

(概要)

1988723日横須賀港東3 km沖で、海上自衛隊潜水艦「なだしお」と遊漁船第一富士丸が衝突し、第一富士丸が沈没した。「なだしお」は伊豆半島北東沖での自衛隊デモ訓練を終えて横須賀へ帰投中、第一富士丸は横浜から大島に向かっていた。第一富士丸の乗員48名中30名が死亡した。

海難審判では「なだしお」の回避の遅れと第一富士丸の左転に問題があったとされ、刑事裁判では両船の船長に執行猶予付きの禁固刑が言い渡された。

(問題点)

東京湾は海の銀座であり、衝突事故が起こらないのが不思議だという意見もある。「なだしお」は第一富士丸よりはるかに大きな船なので、回避しやすいのは第一富士丸のほうではあるが、「なだしお」の船員も見張りを十分できていなかった疑いが濃い。