「明日から総ちゃんたちのところでお仕事ね」
「んー…ミツバ様に会えなくなるのは寂しいです…」
「大丈夫よ。みんないい人達よ、たくさんお友達が出来るわ」
「うー…」

ミツバ様の紹介で明日から真選組の屯所で女中として働く。
それはミツバ様がご結婚されて江戸で住むことになったからだ。
私を一人置いていくのを気にしてくださったミツバ様が知り合いのところで働けるようにと真選組の方達にお願いしてくれたのだ。
真選組の方達も快く了解してくださり私は明日江戸に移る

「それでね、ハルナ、はいこれあげるわ」

ミツバ様は手に持っていたかんざしを私に渡した。

「これは…ミツバ様が大事にしていたかんざしですよ?」
「これね、総ちゃんからもらったものなの、私の一番の宝物…あなたに持っていて欲しいの。」
「え?どうして?」
「私あなたの事大好きよ。きっと総ちゃんもあなたの事好きになるわ。あなたもね。このかんざしがきっと総ちゃんと出会わせてくれるから付けていてね」
「総悟さんと…ですか…?」
「そうよ…」













それからすぐの事だったと思う…ミツバ様のご病気が悪化して亡くなられた
それからはただなんとなく日々が過ぎていっただけ…
もう何も…大切なものが何もなくなってしまった…
でも私にはミツバ様が用意してくださった未来がある。
きっと死期が近い事気づいてらしたんだ
だから私を一人にさせまいとここに連れてきてくれた
この大切なかんざしをくれたんだ…
きっときっと…私幸せになります…!!






ーーーーーーーーーーーーーーーー






ある昼下がり私は買い出しに出かけていた


重い…重い…!!
買いすぎた…
でも買えるときに買って置かないとだし…

バタンーーッ

ん?

「おいッ総悟!!待てッ!総悟!!」

あれ…?

「副長…?沖田隊長…」

相変わらずまたもめてる…

沖田隊長は顔こそミツバ様にそっくりだが私が言うのもなんだけど性格はかなりキツめでしょっちゅう副長と喧嘩してる
というか副長に…いやがらせ…?


「おい!てめぇ総悟!!どーゆうつもりだコラァ!」
「どーゆーつもりって車止めろって言ってたのは土方さんじゃねーですかい」

うーん…この状況は…どうしたらいいのかなー…

私は何も出来ずただ立ち尽くしていた

「土方さーん、おまわりが渋滞の原因作ってどーすんですかい」
「てめッ戻ったら覚えとけよコラァ!!」

…副長行っちゃった…
沖田隊長は……?

「あの、よろしかったんでしょうか…」
「別に、いつもの事でさぁ」

沖田隊長は私の前に手を差し出した

「え…?」

え?え?何?

「荷物重くないですかい?手伝いやす」
「あ、ありがとうございます…」

え?なんで?どうして?

混乱状態の私
だって沖田隊長が他人の事なんて…
でも…やっぱり似てる…
ミツバ様…

「すみません…お疲れなのにわざわざ降りていただいて…本当にありがとうございます」
「別に、ただの気まぐれでさぁ。あんたの髪のかんざしが綺麗だったもんでねぃ」

え?かんざし…
そっか…これは沖田隊長がミツバ様に贈ったもの…
いつかかんざしがきっと出会わせてくれる…か
ミツバ様はなんでもお見通しだったんだ

なんだかすごく嬉しかった
ミツバ様の大事な大事な人に出会えて
きっとあたしはミツバ様の言う通りあなたに恋をするだろう
あなたは私のことを好きになってはくれないかも知れないけど、もうそれでもいい…
私はただ誰かの為に…また生きる意味を見つけたい…

「ウフフ、かんざしですか」
「いや、あんたによく似合ってるっつー意味でさぁ」


あなたと初めて話した時間…
とても素敵な時間だった…