酒ならぬ話でも、見逃せぬ話 | 山本祥一朗の酒情報

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文部省ならぬ文部科学省が、2015年6月に全国立大学に出した人文科学系などの廃止や、他分野への転換を求めた通知が波乱を呼んだことは印象に強く残った。

そこで「中央公論」では全国86の国立大学長にアンケートを求めたところ、55の大学長より回答があった。それを今年の2月号で特集しているのが、なかなか面白い。

その前には昨年の「文學界」12月号では「文学不要論を論破する」と題して立花隆、鈴木幸一といった面々がそれぞれに「文科省が日本人をバカにする」といった論文を寄せている。

立花は東大仏文科を卒業した後に東大の哲学科へ学士入学した人で、その後は文春を中心に執筆活動を続けていることは周知の通り。

若し気が向けば、この二冊を読まれると、酒には関係なくとも「なるほど」と合点するところが多いのではあるまいか。

哲学科を選んだ自分としては身につまされる話でもある。

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