草柳大蔵さんとの酒談義で想う | 山本祥一朗の酒情報

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読んだ本のことを訊かれることが多いので、続きとして書いておく。

『絶筆…日本人への遺言』(草柳大蔵)。これは著者が2007年7月に亡くなった後に海竜社から出た本で、付き合いのあった女性編集者がまとめたものである。

私は草柳さんが仙台放送で「サンデー・トーク」という日曜日の30分番組に呼ばれて、10月1日の日本酒の日に出掛けたことがある。それを10年ほど前の「山本祥一朗・酒の著作35周年」の会にビデオで放送した際にご連絡したところ、「出られないので代わりに娘を出席させる」との連絡を頂いた。

上記の本は、まさに「絶筆」にふさわしいまとまりようで、国家の根幹は教育にある、教育再興の最後の選択、難を知る、時を知る、足るを知る、退を知る、命を知る、人生常在戦場、わが事において後悔せず……といった見出しにある通り、ここには草柳さんのエッセンスがつまっている。共演した酒談義にも味があった。