お耳が聞こえ過ぎて
死んだ人のお葬式で
沢山の声がした
家の中でも
どこにいても
そして人の心の声までも
聞きたく無い声が
沢山聞こえるから
神様にお願いした
お耳を閉じてください
鼻が効きすぎて
色んな匂いがいっぱいした
テレビの中から
本の中から
空の匂い
曜日の匂い
水の匂い
見えるもの見えないもの
色んなものの匂い
ご飯が食べれないから
神様にお願いした
鼻が閉じます様に
目が見え過ぎて
色んなものが見えるから
それが邪魔で
テレビすら真っ直ぐ見れなくなった
見たいものより
見せたいものを
見せられるから
神様にお願いした
目が閉じます様に
口の中が敏感で
食べていなくても
味がするから
相手の痛いところ
本心を突く言葉を
出しては怒られるから
神様にお願いした
お口が閉じます様に
手が敏感過ぎて
触ると色んな事が
伝わってくるから
人を触ったり
抱きしめられなくなった
だから神様にお願いした
手が閉じますように
心が敏感で
色んな氣持ちが
入って来て
吐いてしまうほどに
苦しいから
神様にお願いした
心が閉じます様に
私は覚醒する事が
とてつもなく怖かった
また敏感になれば
私は傷付いてしまう
匂いに音に声に映像に味に
そして
体が自分のものではなくなる
その状態が
とても怖くて辛かったから
人の心なんか思いなんか氣持ちなんか
わからない方が幸せ
神様の声なんか
見えない存在の声なんか
わからない方が幸せ
裏切られる前に
裏切り走り去る
裏切られるのを
わかっていて待つのは
とても苦痛だから
こんな苦痛が
他にあるだろうか…
そう思って
ひたすら鈍感に鈍感に
全てを閉じて
わからない様に
わからない様に
氣付かないように
氣付かないように
心を開く度
ほらやっぱり
ろくな事なんか無いじゃないか
そう神様に噛み付く
抵抗して抵抗して
もがいてもがいて
お手上げした今も
自分が変わる度
自分が前に進む度
心が揺れる
記憶が足を竦ませる
何度も何度も
もう大丈夫
守られている事が
わかっているじゃないか
大丈夫だよ
信頼して委ねるんだ
なんだかその作業が
時々苦しくて
孤独に感じる…
小さい頃トイレにこもり
痛む身体を
小さく小さく丸めながら
お願いだから
助けてください
私には何も出来ません
だから許してくださいと
泣いていた小さな自分を
今も時々抱きしめる
死んでしまったら
この苦しさから
解放されるんじゃないか
私みたいな邪魔者は
いない方が
みんなが幸せなんじゃないか
私は人を愛したいのに
苦しめる事しかできない
なんで私なんかを
ここに出したんだ
雪の日に
眩しいほどに輝く月に
泣きながら問いかけた
小さな自分を今も時々抱きしめる
愛犬が息を引き取った朝
なんで私だけ置いていくんだと
神様に怒り狂った
神様は意地悪だ
私から大切なものを
愛しいものを
いつも取り上げる
神様は意地悪だ
苦しい事ばかりさせる
お前らなんか大嫌いだ
そう怒り狂っていた
そんな小さな自分を
今も時々抱きしめる
大丈夫だよ
ここにいて良い
ここにいて良いんだよ
苦しかったっけね
悲しかったっけね
辛かったっけね
でも、もう大丈夫だよ
小さい頃
いつも女性の声がした
大丈夫だよ
頑張って
その声は
自分からのメッセージ
だったのかもしれない
そんな事を
今でも時々思い出す
痛みはドンドン和らいでいく
そして
その中にあった
素晴らしい部分や
楽しかった部分や
おもしろかった部分を
詳細に思い出していく
私はどんな時も
いつも愛され守られていた
それを思い出していく作業
正直いまだに
覚醒したがる人や
不思議な力を得たがる人を
理解は出来ないが
その人もあって良い
好きに体験し経験して良い
それすら全て大丈夫
そう思えるようになってきた
全部大丈夫
全て大丈夫
全ては必要として起きている
あなたも私も
ただそれだけ