保護施設に入った翌日、警察から連絡がありました。

あの男が逮捕されたとの連絡でした。


そして今日、自宅で実況見分をしますとの事でした。


二度と戻る事はないと思っていた自宅。

私たち三人は再び警察官と共に自宅に戻って来ました。


家に入ると玄関にランドセルが並んで置いてあり、ダイニングテーブルには鍋の準備?がしてありました。反省のつもりでしょうか・・・。

リビングでバラバラになっていた、あの男が二階から投げたキッチンセットの玩具もそこには無くなっていて、部屋に元の状態で置いてありました・・・。


家に入るとすぐに、DVがあった当日の流れを実際に再現しながら写真を撮ったりしました。


子供達の精神状態が心配でしたが、子供達はあの男が逮捕されてここにはいないという安心感で元気いっぱいでした。


自宅と庭で全ての実況見分が終わった後、私たちはまた手続きの為役所へ。



沢山の警察官に囲まれていた上にDVの再現をまたしなければならなかったので疲れ果てていましたが、親切にして下さっている役所の方々に会って何だかほっとしました。


そこでまず役所の方から信じられない事を言って頂きました。


「昨日入った保護施設なんですが、私達も行ってみてあまりにも○○さん親子には環境が酷いと思ったので、他に良い施設がないか調べました。それでとても良い場所が見つかったんです。そこには、新しいアパートを見つけるための住宅ソーシャルワーカーさんもいて、色んな事が相談できて尚良いと思います。また移動になってしまいますがどうですか?」


そこまで色々考えて下さるなんて・・・。

そして私はもちろん快諾し、翌日また違うその施設に移動する事が決まりました。


それから私は、子供達のランドセルなどの最低限の荷物だけでも自宅に取りに行く事は出来ないかとお願いしました。


そのあたりは役所の方々も考えて下さっていて、

「警察と連絡をとり、明日警察立ち合いの元で30分程しか時間が取れないんですが、最低限の荷物を自宅から運び出せるように許可を取ってあって、明日その別の施設に移動する前に荷物を運び出せるようになりました。」

と言って頂きました。


これで子供達のランドセルや学校の物、最低限の着替えなどが持ち出せます。

役所の方々には本当に本当に感謝です。



そこで、市役所の方々から今後色々な手続きで必要になるであろう物など、必ず持ちだした方が良い物を聞いてメモしたりしました。


○年金手帳 ○自分・子供の名前の通帳 

○母子手帳 ○印鑑 ○免許証

○出来る限りの現金(生活保護のお金は手続きに時間がかかってすぐには支給されないので、その間生活に必要になるので)


など。

私はとにかく着替えとかそんな事しか頭に無かったので、色々教えて頂いて本当に助かりました。



まだまだ不安は沢山ありましたが、頼もしい役所の方々のおかげで私はとても救われました。