警察で過ごした時間はとても長く、疲れきっていた私たち親子には少しつらかったです。


まずは最初に会った警察官に事情を説明。


それから次の人に引き継ぎまた一から説明。


被害届けを出すなら書類を作らなければならないという事で、広い道場の様な場所で、私達3人がどういう被害にあったのかを説明しながら、警察官の方々が状況を再現して写真撮影。


殴られた箇所や蹴られた箇所なども撮影。


その後また書類を作成する別の警察官にまた一から説明・・・。


私は今日の今日で思い出したくもないDVの状況を何度も何度も話さなければならなくて、本当にとても苦痛でした。


何時頃警察についたのかは覚えていませんが、まだ明るい昼間。


全てが終わったのが深夜23時。


その後はDV被害にあった人が避難できるDVシェルターに行く予定でしたが、それは役所に届け出なければ利用できません。


もう深夜。いずれにしても土曜日だったという事もあり、この日は警察官に送って頂き、ビジネスホテルに一時避難しました。


子供達は自分たちの状況がまだ把握できていない為、あの男から逃れられた事、3人でビジネスホテルに泊まる事が嬉しくてはしゃいでいました。

どんより暗くなっているよりは良いので、私も笑顔を絶やさないように過ごしました。


子供達には、今通っている学校にはもう通えない事・お友達にさよならも言えない事・この土地にはもう戻れない事・家に物を取りに戻れないであろう事など、沢山話さなければならなかったけれど、いっぺんに言ったらパニックになってしまうので、様子を見ながら少しずつ伝えていこうと思いました。


この先の事なんて何一つわからなくて不安でいっぱいでしたが、親が不安そうにしていたら子供達はもっと不安になってしまうと思い、私はいつも通り明るくいる事を心がけました。


避難してきて子供達がずっと楽しそうに笑っていてくれたことが私の唯一の救いでした。


子供達が眠った後、連絡しなければならない所(学校・自分の職場・役所・実家・友人等)の確認をしてメモしたりしていました。


ふと我に返った時、あまりにも突然の出来事で私の頭の中はグルグルしていましたが、妙に冷静になっている自分もいたりして、人間て不思議だな・・・なんて呑気に思っていたのを覚えています。




もう家を出たんだから、後は腹をくくって前を見るしかない。

なるようになる!とだけ強く心に思っていました。