北斎の富嶽三十六景 | 夢の続き・・・

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小生の地元山梨では、富士山の世界遺産登録の件で、連日ニュースが流れ、

活気づいている。


その一環の為か、「北斎の富嶽三十六景」が山梨県立博物館で開催されている。


http://www.museum.pref.yamanashi.jp/


小生、美術鑑賞は大好きだが、浮世絵は特に好き。


具体的な技法など、薀蓄など語れもしないが、


描かれる世界がとても楽しく、癒しを感じる。


日本人が古来より愛する富士。


この「富嶽三十六景」は、ご存知 天才葛飾北斎によって描かれた傑作で、


60歳を超えてから書かれた素晴らしい作品だ。


世界に富士山を紹介したもっとも知名度のある浮世絵である。


かのゴッホも絶賛し、音楽家のドピュッシーも影響を受けたという。


(神奈川奈川沖浪裏)


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(江戸日本橋)


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(駿州江尻)


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名前の通り、富士山をテーマにし、三十六景とはいっても三十六か所という訳ではなく、

正式には後に十枚(この十枚は裏富士と呼ぶとか)追加され、46の景色が楽しめる。


富士山をテーマにしてはいるが、メインには描いていない。


実にさりげなく遠くに描いている。


浮世絵というものに、風景画を取り入れた革新的な作品だそうだ。


いろんな見方があれど、北斎が目にしたさりげない風景、人々の動きが小生には楽しい。


当時の季節とそれを描いた景色、1日の朝、昼、夕方などの時間がおりなす人々の動き、仕事姿、仕事の終わったあとの姿、当時の衣装、たばこを吸う様子、酒宴の姿、旅姿など、タイムスリップして江戸時代の人々の躍動感ある生活を垣間見ることが出来る。


素晴らしい表現力は、浮世絵の知識がなくても圧倒されるものがある。


北斎は93回も引っ越ししたらしく、あっちこっちに転在しているらしく、


様々な景色を見て写生したんだろうな。


小生の地元でも6点の作品が残されていて、その中でもこの絵が一番好き。


(甲州石班沢:かじかざわ)


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字はちがうが、「鰍沢(かじかざわ)」という地名はいまでもあって親しみ深い。


激流の富士川で漁をする躍動感がいいな。


北斎は遠くは愛知県からの富士山も描いている。



(尾州不二見原)


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職人が大きな樽をつくっているが、その間からさりげなくのぞける富士山。

面白いですな。


この富岳三十六景展は、2013年7月8日まで開催されている。


江戸時代にタイムスリップできる楽しい作品だと思う。


お奨めです。機会があれば、是非足を運んでほしいと思います。