法政の春季大会第3戦 法政vs早稲田の一戦が三ツ沢競技場で行われた。
今季初めて はっきり格上と呼べるチームとの対戦。
どこまでやれるか注目していた。
怪我人も多いし、出場している選手も満身創痍。
下手すれば大敗も覚悟していたが果たして・・・・。
結果は以下の通り。
法政 早稲田
前半: 28 14
後半: 0 19
合計: 28 33
法政惜敗
(得点)
前半:森谷T(G◎)⇒森井T(G◎)⇒堀T(G◎)⇒今橋T(G◎)
後半:なし
内容的にはこんな感じ。
なお記憶違いなどご容赦を。
(前半)
風が吹く中、試合が始まる。
前半法政は風上に立つ。
スタンドで感じる以上にピッチ上のフラッグの傾きを見ると、風が強いことが分かる。
法政としては、試合になるようにするためには、出来る限りリードしておきたいところだが、
強豪早稲田にどこまでやれるか・・・。
5分:早稲田陣内22mライン近くでの攻防。密集の中、中村選手が裁いたボールは、勢いよく
切れ込んできた森谷選手へ。
森谷選手受け取ると個人技で突破し、中央に回り込んでトライ。
理想的なトライだった。
(森谷選手先制トライ)
G成功。
法政7-0早稲田
落ち着いた堂々とした立ち上がり。
かつての開始10分の集中力の問題はもう克服したのかな。
9分:さらに法政は風を利して攻め上がる。
加藤選手 周りが良く見えている。 左サイド22mラインの空いたスペースに絶妙のキック。
そこに飛び込んで来たのは、先ほど先制トライの森谷選手。
しかし、手前で落ちたボールの変化で、拾ったのはフォローしていたFL森井選手。
そのまま左サイドギリギリに飛び込んでトライ。
G成功。
法政14-0早稲田
開始10分で法政2トライ。
早稲田としては法政にまさかの2トライを奪われ、驚いたことであろう。
イライライしてきたのか、早稲田も凡ミスが目立つ。
法政としては相手を本気にさせる願ったりの展開だ。
早稲田もベストメンバーでないのもあろうが、往年の強さを感じない。
ただ、格上であることに違いはないが・・・。
21分:約10分ほどの攻防が続き、早稲田も反撃。法政陣内一時は5mライン手前まで迫る。
22mラインあたりでのスクラムから大きく左展開を図る早稲田。
しかし、素早く前に出るディフェンスで、見事堀選手がインターセプト。
そのまま60m位あったか独走で走り切りトライ。
堀新主将がピンチを救うトライだった。
(堀選手 独走トライ)
G成功。
法政21-0早稲田
これは勢いに乗るのではないかと思わせるトライ。
いけるかも・・・と思ったが・・・。
28分:ここまで順調にきた法政であったが、SH中村選手が度重なるオフサイドにより、シンビン。
厳しい判定のようでもあるが、仕方ない。中村選手にとっては苦い経験となった。
が、引き摺らないでほしいと思う。
数的不利になった法政。流れが変わる。
早稲田は見逃さない。
34分、36分:早稲田素早い展開で法政の隙を突き、あっさり2トライ
法政21-14早稲田
法政に暗雲が立ち込める。
さすが早稲田。こういうチャンスを確実にものにする強さがある。
40分:勢いに乗り攻める早稲田。法政陣内10mラインあたりでの攻防。
小澤選手が拾ったボールに、堺選手が受けると、素晴らしい走りでビッグゲイン。
一気に早稲田陣内に入る。早稲田も懸命にディフェンス。
しかし堺選手のこの試合を通じての運動量は素晴らしい。
素早く立ち上がるとジャッカルして中村選手へ。
右に展開。加藤→金→森谷とつなぐ。森谷選手が敵を大きく引き付けたところで、
フリーとなった今橋選手へパス。今橋選手楽々右サイドを破り、中央に回り込んでトライ。
嫌な雰囲気になったが、これは大きなトライだった。
G成功。
法政28-14早稲田
そして前半終了。
正直、試合内容として、法政にしても早稲田にしても凡ミスが多く、褒められる試合ではない。
ただ、法政の素早く前に出てしつこくタックルするディフェンスは進歩を感じる。
ラインアウトが不安定で、チャンスを逃すシーンが多くあり、この点は課題だ。
欲を言えば、もう少し突き放しておきたかった。
14点差での折り返し。
早稲田相手にこの点差は安全圏内ではなく不安を感じていた。
(後半)
風下に立った法政。
フラッグを見ると依然として風が強いことがわかる。
そして感じていた不安はいきなり的中する。
キックオフとともに集中してなだれこむ早稲田。
一方法政 気が抜けてるのか反応が悪く、次々と反応に遅れ早稲田にゲインをゆるし後退。
あっという間自陣深くに攻め込まれる。
そして5分にトライを許し。反撃の口火を切られる。
法政28-19早稲田
後半の法政。いいところなし。
風を利した早稲田の攻めに防戦一方。
後半30分まで法政陣内釘づけの苦しい展開。
強風にあおられ、キックも効果なく、また、法政選手の足も止まり、
なかなか法政陣内から抜け出せない。
しかし、この30分にも及ぶ防戦一方の中で、早稲田の拙攻もあろうが、
粘り強くディフェンスしていたのは良かったのでは。
(法政懸命のディフェンス)
(後半 数少ない早稲田陣内でのモールでの攻撃)
しかし、35分 やはり早稲田。
疲れてきたとはいえ、法政より走れている。
懸命に守ってきた法政ではあったが、トライを奪われ2点差に迫られる。
法政28-26早稲田。
リードは僅か2点差。
あと5分持ちこたえて欲しい。
法政ファンの祈るような気持ちが漂う。
しかし、もう法政に守る力は残ってなかった。
走り負けた感じ。
ラスト2分で逆転トライを奪われノーサイド。
法政28-33早稲田
法政惜敗。
この試合通じて言えるが、両軍ベストメンバーが組めていないとはいえ、凡ミスが多く
課題は多いと思う。
が、法政にとっては負けてしまったけど収穫ある試合だったと思う。
あと一歩のところで、21年ぶりの早稲田からの勝利は逃げてしまった。
正直悔しいことに相違はない。
が、法政は早稲田をラスト2分のところまで追いつめた。
それに優勢劣性という見方はともかくとして、
強がった見方をすれば、勝とうと思えば勝てた試合だったようにも見える。
それは、選手交代のカード。
早稲田は疲れかけた法政に対し、早め早めの交代カードを切った。
一方、法政は負傷等以外はなかなか切らなかった。
素人目にみても、選手の疲労が目立ち始めていたが、キーとなるような選手を交代させなかった。
首脳陣の選手の見極めや、苦しい経験をさせる、責任感をもたせるなど、勝敗を超えた意図があった
ようにも思える。
観ていて悔しい思いに相違はないが、確実に前進しているという手応えも感じている。
勿論、何と比較するかにもよるが・・・。
上を観たらきりがないし、そもそも劇的進化などあり得ない。
そうした中で、昨年の今頃の法政を思い出した。
春季大会で慶応戦に惨敗。そして青学にも走り負けて、まさかの敗北。
あの時、秋の入れ替え戦を覚悟した。
それに比べれば、今日負けたとはいえ、格段に進化しているし、
確実に這い上がってきていると思う。
まだまだ進化途中。これから戦力が戻り、切磋琢磨する中でもっと強くなると思う。
とはいえ、負けは負け。
一杯課題もあろうから、慶応戦に向けて一つ一つ潰しこんでほしいものだ。
これからだ法政。
頑張れ 法政!!