今日、また大物役者が逝ってしまった。
中村勘三郎さん 57歳。
あまりにも早過ぎる逝去だった。
歌舞伎よりもドラマでよく見ていて、とても好きな俳優さんだった。
小生、学生時代に先輩のつてで、歌舞伎座でバイトをしたことがある。
おそらく公演期間ということだったのだろうか?
2ヶ月くらい限定でアルバイトをした。
全く歌舞伎に無知ではあったが、中型バイクを欲しくてのバイトだった。
仕事内容は、大道具のような仕事で、場面が変わるたびに、とても速いセットの切り替えが求められ、
セットを替える時は大忙しだった。
この時、当時の名前で中村勘九郎さんがいて、その他にも中村橋之助さんらがいた。
リハーサルの日で、休み時間みたいな時に、当時痩せていてスレンダーだった小生に、
勘九郎さんが、「おい 女形が出来るな」と冗談ではあるが、声をかけて下さったことを
今日思い出した。懐かしい・・・。
勿論中村さんは全く覚えてはいないと思う。
バイトの身だったが、素人ながらにも芸に厳しく打ち込んでいる文化人の姿を少しだけ見たような
気がした。
突然だが戦国大名の今川義元を演じた役者さんは多いが、小生にとって今川義元のイメージは、
この中村勘三郎さんをおいていない。
独眼竜政宗とならぶ大ヒットした大河ドラマ「武田信玄」。我が郷土の英雄だ。
この中で今川義元を演じたのが、中村勘三郎さんだった。
この時の桶狭間の場面は、最高の名場面。
「都へ~ 都へ~」。名セリフだ。
今観ても素晴らしい。
もっと歌舞伎だけでなく、ドラマや映画などで活躍してほしかった。
とても残念だ。
ご冥福をお祈り申し上げます。