明日で戦争が終結して67年になる。
小生は勿論戦争を知らない世代。
されど、今お盆中で、お墓参りなどをすると、いっぱい「○○上等兵」
「○○少尉」といった墓石を目にする。
小生もだが、同じ地区に住む人の多くが身内に戦没者がいることが分かる。
英霊が人柱となって、現在の平和をもたらしてくれたことを、時には考えないとと
改めて思う。
さて、この「ビルマの竪琴」は、1985年の作品だ。
本当に久しぶりに観たが、何度見ても涙が出る。
内容的にはこんな感じ。
1945年ビルマでの戦線は悪化し、各地で玉砕が相次いでいた。
ここには音楽学校出身の井上隊長(石坂浩二)率いる部隊がいて、歌を歌う事で団結している
部隊だった。
この中に、竪琴の名人の水島上等兵(中井貴一)がいた。
ある時、井上隊は、ビルマ人の集落にいて食糧の調達をしていたが、連合軍に
取り囲まれ、ここで日本が既に降伏ていることを知る。
そして捕虜生活を余儀なくされる。
ある日、三角山に立て籠もる、まだ日本が降伏したことを知らない部隊がいて抵抗していた。
連合国軍の依頼で、説得するよう井上部隊に命が下る。
そこで使者に立ったのが水島上等兵だった。
しかし、水島上等兵は三角山に行ったきり戻ってはこなかった。
死んだとの情報があり、井上隊の仲間はそれを信じた。
しかし、ある時、水島上等兵に酷似した坊さんが現れる。
確信は持てないが、どう見ても水島上等兵・・・。
しかし何故彼は自分たちのところに帰ってはこないのか?
水島上等兵は三角山に行って一体何があったのか?
こんな感じで話を進んでゆく。
いや~ 凄く泣ける。
水島上等兵が見たビルマ戦線でのあまりにも悲惨な光景。
川、山、ジャングル。いたるところに放置された無残な日本兵の屍の山。
誰にもふり向かれることのない英霊。
彼らを残しては・・・。
中井貴一さんが、苦悩する水島上等兵を熱演している。
この映画に出てくるインコのセリフはあまりにも有名だ。
「お~い 水島 一緒に日本に帰ろう~」
「あ~やっぱり自分は帰る訳にはいかない・・・」
仲間たちの想いと水島上等兵の心の叫びが凝縮されている。
井上隊長が日本に帰還する船の中で隊員たちに読み上げた
水島上等兵の手紙。。。。
聞いてて苦しくなる。
戦争を知らない世代の人にも、そのメッセージはしっかり伝わってくる。
このような日本人の悲惨な話は、実際グアム、サイパン、硫黄島、ガダルカナル、ラバウル・・・・。
いっぱいあって、未だに遺骨が放置され、70年近くたっても終わっていない。
改めて、こうした人柱のもとにある現在の平和。
忘れずに、時折考えることは、必要ですな。