いや~朝から泣けた~。
村田選手 ボクシングミドル級で日本に48年ぶりの金メダルをもたらした。
LIVEで観てたが、何故か見ているこっちが緊張してくる。
ミドル級。日本人の体形では極めて厳しい階級。その中で村田選手は決勝のリングに立っていた。
一度はグローブを置き、東洋大の後輩の指導にあたるなど決して平たんではない
長い道のりだった。
彼が決勝のリングに立った時、どんな想いが胸を去来しただろうか?
リングへの入場。
顔に笑顔がある。応援している仲間にタッチしていい目つきをしていた。
これだけで見ていてジ~ンとくる。
相手はブラジルの選手。ここまでくれば厳しい試合になる。祈る思いで観戦した。
「肉を斬らせて骨を断つ」
相手に数多く打たれてもボデイーでダメージを奪い、
ラストで潰す。そんなボクシングなので、
1R、2Rでどのくらいの差で勝負の第3ラウンドにつなげるかと思っていた。
第1R 村田選手は前に出た。積極的に勇気ある打ち合いを展開した。
またしても感動だ。このクラスで果敢に打ち合っている。
相手もフットワークが使える選手らしいが呼応して打ち合いに。
村田選手のボディ、そしてそこからアッパーと重いパンチが何発もあたる。
このボデイが勝敗につながった。
第1Rは5-3で2ポイント リードした。
第2R ブラジル選手は、村田選手の強打が分かったのだろうか。足を止めての打ち合いを避け、
足を使うボクシングにスタイルを変えた。
距離を取り、連打そして離れる。連打を浴び、村田選手も
苦しい展開。それでも要所にボデイーをあてる。第1Rからのボデイーが効いてきたのか、
ブラジル選手が嫌がるのが分かる。クリンチで逃げる場面が目立ちだす。
しかし、このRは4-5で逆にとられ、TOTAL9-8でわずか1ポイントに縮まる。
運命の第3ラウンドへ。
第3R これまで村田選手が打ってきたボディが効き出し、相手の度重なるクリンチに、ついに
ホールディングの反則が出てブラジル選手減点2。
村田選手に風が吹く、そう思えた。
しかし後がなくなったブラジル選手猛然と出てきた。
村田選手も第1Rに仕掛けた影響で疲れもあり、手が出ない。
後退し、ロープを背負う。連打を浴びる。
ガードしているとはいえ、ミドル級の重いパンチはダメージを与える。
大ピンチ。
しかし、村田選手ラスト30秒気力で押し返す。
そしてラスト10秒に放った右ストレートははっきりわかる顔面をとらえたパンチ。
これが最後の勝負を分けた。
そして試合終了。判定へ。
判定 14-13。わずか1ポイント差で村田選手勝利。
村田選手そしてボクシング協会が悲願の金メダルが獲得した。
凄い快挙。おめでとう。
長い道のりの困難やプレッシャーに打ち勝ち、勇気あふれる試合でとった
金メダル。感動した~。
ロンドン五輪前まで、ボクシングでメダリストは僅か3人しかいなかった。
初メダルは1960年のローマ五輪田辺選手のフライ級銅メダル。
次に1964年の東京五輪バンタム級桜井選手の金メダル。
そして最後が1968年のメキシコ五輪 バンタム級 の森岡選手だ。
いずれにしても40年以上前の話。
あれから半世紀近く暗黒時代となった。
しかしロンドンにおいて清水選手が銅メダル、村田選手が金メダルと
一気に暗黒の闇を切り裂き、悲願のメダルを得たボクシング。
選手は勿論、苦労された協会スタッフの方に頭が下がる思いだ。
おめでとう。
そして多くの感動をありがとう。