ブログには「行動しなければ道は拓けない」とか「助けを求めれば何かしら変わっていく」とか書きながら、私が主宰する「家庭塾」にヤングケアラーが来てくれることを望んでいながら待っているだけで何もしていませんでした。

これではいけないと思い、先週、「無料塾」の10周年イベントに参加しました。

 

中野にある「無料塾」で、経済的な事情で塾に通っていない中学1年~3年生までが対象で、指導科目は国語、数学、英語、理科、社会で、曜日は毎週日曜日の18時から21時まで、会場は区内の公共施設を使用しているとのことでした。

定員は25名、講師は学生から社会人まで百人位、常時20人位が一人ひとりに合った学習指導をして、2時間びっしり勉強して、20時からはボランティアとの雑談になり、そこで生徒たちは自分のことを話したり、ボランティアの話を聞いたりしながら楽しみ、人との付き合い方や 社会のことなども学んでいくそうです。

 

「学校の勉強についていきたい」、「得意を伸ばし、苦手を克服したい」、「未来を切り開くために勉強したい」など、生徒の希望はさまざまあるようですが、バリバリの進学塾ではないので、生徒はアットホームな雰囲気の中で安心して勉強ができます。

また、ボランティアの講師たちは子どもたちのことがよくわかるし、押しつけがましいところもないそうです。

とはいえ、高校受験が近づくと、受験生は代表の家の勉強部屋で、曜日を増やして勉強し、志望する高校にも合格しているとのことです。

 

定員は25名とのことでしたが、残念ながらすでに埋まっているそうです。

生徒の家庭は半数はシングル家庭、兄弟で来る子や、生活保護の家庭もあるとのことでした。

 

この日、講演者として話をされた❝おおたひろまさ❞さんは、進学塾に通っている生徒にも来てほしいと言っていました(実際には、来ないと思いますが…)。

おおたさんの著書「ルポ無料塾」の中では、「目の前の子どもを救いたい」という想いが「競争をあおり、日本型競争社会の中に放り込むことになるのではないか」という矛盾についても触れています。

 

上記の考え方にはとても共感できます。

私は以前、家庭教師もやっていて、豊かな家庭の生徒の指導もしてきましたが、経済的に塾に通えない子が救うべき対象で、豊かな家庭の子が必ずしも幸せなわけではないことを知っているからです。

偏差値だけに重きをおく教育虐待をする家庭の子どもは、親の期待に沿えている間はいいのですが、そうでないと不登校になったり、将来的には引きこもりになって苦しんでいます。

 

首都圏では中学受験も過熱していて、豊かとはいえない家庭も無理をして進学塾に行かせるケースもあります。

それも競争社会に巻き込まれているからだと思います。

どうすれば子どもたちが心豊かに暮らせるか、それを考えるのが大人の責任だと思っています。

20周年イベントに来ていた「無料塾」の卒業生が、無料塾について語っていた言葉で印象に残るものがありました。

「大人のきれいなところを教えてくれる」

 

イベントに参加して、私も「無料塾」でボランティアをしたくなりました。

「子ども食堂」のボランテイアも始めたので、そこで生徒との新たな出会いがあるかもしれません。

そうならなくても、「子ども食堂」は続けたいと思っています。

とにかく、私も一歩踏み出しました。