プティフェリオは戦争に行く(Putiferio va alla guerra, 1968) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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Putiferio va alla guerra 1


独語題:Der kleinste Krieg der Welt(世界で一番小さな戦争)


英語題:The Magic Bird(魔法の鳥)

Perils of Problemina(プロブレミーナの冒険)


《監督》Regia

ロベルト・ガヴィオーリ Roberto Gavioli


《物語》Soggetto

マリオ・キエレーギン Mario Chiereghin

『黒い戦士』(La Guerriera nera)より


《脚本》Sceneggiatura

ブルーノ・パオリネッリ Bruno Paolinelli


《制作》Produttore

ブルーノ・パオリネッリ


《美術監督》Direttore artistico

ジーノ・ガヴィオーリ Gino Gavioli


《場面構成》Scenografia

アデルキ・ガッローニ Adelchi Galloni


《スタジオ》Casa di produzione

ガンマ映画 Gamma Film

リッツォーリ映画 Rizzoli Film

サーバ映画 Saba Cinematografica


《時間》Durata

91分(min)


《資料》

http://www.imdb.com/title/tt0063475/

Putiferio va alla guerra - Wikipedia Italiano


http://www.youtube.com/watch?v=iiD3d2IPKOk


イタリアの長編アニメーションです。


1968年製なのでかなり古いですが、中々目を見張るものを感じました。


例によって、イタリア語に精通しているわけではないので、

憶測で書く所もあるかも知れませんが、分かった部分と感想を書いてみます。




あらすじ(多分こうかも知れない)

まず、世界中に散らばっている鷲?フクロウ?の子供たちが、

祖父であるプティフェリオの元へ飛んで行きます。

(「プティフェリオ」はイタリア語で「喧騒」「騒ぎ」を意味します)


プティフェリオは、鉄球鎖に繋がれて囚人の様な生活をしています。

(何故そうさせられているのかはよく分かりませんが)


孫たちが会いに来る事を知ったプティフェリオは、

こんなみじめな姿を見られたくないと嘆く。


それに同情した鳥たちが、皆で協力して、

プティフェリオを立派な存在に仕立て上げた。


そして、やってきた子供たちに、お話を聞かせます。

(プティフェリオが目撃した内容でしょうか?)


様々な虫が集まってお祭りを開催している時、

赤蟻軍が黄蟻の女性たちを襲い、連行してしまいました。


かろうじて見つからずに逃れた黄蟻が、

お祭りで盛り上がっている中その出来事を報告します。


そして、黄蟻軍と赤蟻軍との間で戦争が勃発してしまいます。




視聴した感想

視聴した感想ですが、細かな所に小ネタをふんだんに取り入れている上に、

(「バットマン」に引っ掛けた「ガットマン」(Gatman)とか。

猫はイタリア語で「ガット」(Gatto)ですから)

ヒロインの女の子(プロブレミーナ?)の見る夢の場面や、

追手からの逃走等のアクション場面が、

中々凝っていて見応えあると感じました。


Putiferio va alla guerra  2


それから、赤蟻軍に連行された黄蟻の女性たちが、

赤蟻軍基地内にある雑然と汚れている育児室を綺麗にして、

敵である赤蟻の赤ん坊に子守唄を聞かせるなどして

安らぎを与えている場面などは、ホロッと来ました。


赤蟻は悪役なのかも知れませんが、

悪役側にも情を湧かせるのは流石だと思います。


その上、ヒロインの女の子には、どういうわけか、

赤蟻軍の司令官に対する恋愛感情も生まれ・・・。


赤蟻軍の基地は、ドイツ軍のヘルメット内に作られているので、

暗にナチスドイツを暗示しているのかも知れません。


黄蟻軍には、トンボやクモも加勢しているので、

さしずめ連合軍といった感じでしょうか?


(まあ最近では、第二次世界大戦に対する従来の認識が

揺らいでいる様ですけど、それについてはここでは敢えて述べません)


このアニメーションを見ると、戦争の愚かさをつくづく感じさせられます。

Wikipediaにもありますが、反戦平和をテーマにしたアニメーションだそうです。




原作について

原作は、『黒い戦士』(La Guerriera nera)というのらしいですけど、

原作者のマリオ・キエレーギン(Mario Chiereghin)共々、

ネット上に情報がまともに出ていないため、よく分かりません。




『ガンマ・フィルム』『パオロ・ピッファレーリオ』

このアニメーションを制作したガンマ・フィルムは、

ロベルト・ガヴィオーリと、ジーノ・ガヴィオーリの兄弟によって、

1953年にミラノに設立されたそうです。

Gamma Film - Wikipedia Italiano


Putiferio va alla guerra の Wikipediaには、ロベルト、ジーノ兄弟が、

パオロ・ピッファレーリオ(Paolo Piffarerio)とのコラボレーションで、

このアニメーションを制作したと出ています。


ピッファレーリオは、イタリアの漫画家で、

漫画雑誌『アラン・フォード』(Alan Ford)で活躍した他、

ガンマ・フィルムには創設以来携わっており、

イタリアのアニメーション映画の開拓者の1人とされているそうです。

Paolo Piffarerio - Wikipedia Italiano




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