Mr. Short Storyです。

 

 今回も銀河英雄伝説について考察して行きましょう。

 

 前回は前中後3記事に渡り、ヨブ・トリューニヒトを扱い、更に、銀河英雄伝説を読み解くツールとして、軍人視点と正統史観の2つを導入しました。

 

 そして、途中より、銀河英雄伝説後世の歴史書説や、ローエングラム王朝が立憲君主制を採用した可能性ついて紹介しました。

 

 物語では、ローエングラム陣営の面々やヤンファミリーは、明らかに善玉として扱われており、これに対し、旧ゴールデンバウム王朝や門閥貴族、そして自由惑星同盟の政治家等は、もれなく悪玉として描写されています。

 

 

 この謎を解くために、ラインハルト死後、ローエングラム王朝は憲法と議会を導入し、その際、ユリアン・ミンツ達が創設したバーラト自治政府が協力し、彼等はそのまま帝国のエリート層に加わったと仮定してみました。

 

 

 それを前提にすると、物語の陣営やキャラクターが賞賛されたり非難される基準が見えて来るのです。

 

 また、ダークホースとしての地球教にも言及しました。

 

 ラインハルトやヤンとは違う論理で、銀河の秩序を作ろうとしていた彼等は、少なくとも潜在的には、ローエングラム王朝やヤン・ファミリーと対等の敵手になりえました。

 

 

 だからこそ、悪逆無道の狂信集団として、作中で最も多くの非難と敵意と恐怖を集める存在にされたのでしょう。

 

 言い換えれば、それだけローエングラム王朝と、そしてバーラト自治政府に取って、大きな脅威だった筈です。

 

 さて、今回は自由惑星同盟軍の名将ブルース・アッシュビーを取り上げます。

 

 

 彼はラインハルトと同様常勝不敗の天才で、特に第二次ティアマト会戦では帝国軍に壊滅的な打撃を与え、最年少で元帥に叙されています。

 

 ですがそれは、彼の戦死を引き換えにしての事でした。

 

※この記事の動画版

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帝国最大の脅威

 ブルース・アッシュビーは宇宙歴710年生まれ。

 

 同盟軍士官学校を首席で卒業し、開校以来の秀才と呼ばれました。

 

 

 彼自身卓越した軍略家でしたが、特筆すべきは、同窓生達から成る名将集団が形成され、そのリーダーになっていた事です。

 

 これを、卒業年次より730年マフィアと言います。

 

 

 彼と730年マフィアは、帝国軍相手に連戦連勝し、次第に軍事的脅威と見なされる様になります。

 

 宇宙歴740年、帝国歴431年には、帝国軍務省の公式記録に「ブルース・アッシュビーなる叛徒どもの巨魁」と記載されているので、彼等は卒業後10年で、銀河帝国にとって無視でき得ぬ存在になっていた事になります。

 

 のみならず、帝国軍務尚書ケルトリング元帥は、彼等との戦いで2人の息子を失い、打倒アッシュビーを唱えつつ憤死してしまいます。

 

 

 アッシュビーと730年マフィアは、帝国に取って、面子からも軍事的損失から見ても、不倶戴天の敵となりつつあったのです。

 

 

 

崩壊する絆

 そして宇宙歴745年、帝国歴436年。

 

 帝国軍は艦艇55000~56000隻、将兵630万ないし650万から成る空前の大軍を動員。

 

 

 自由惑星同盟討伐を開始します。

 

 

 長年彼等を苦しめて来た、730年マフィア退治が目的なのは明らかでした。

 

 これに対し、同盟側も730年マフィアの総力を挙げて迎撃に当たる事とし、大将、宇宙艦隊司令長官にまで栄達していたアッシュビー始め、ベストカードで臨みます。 

  

 

 動員されたのはアッシュビーの直属艦隊を含む六個艦隊。

 

 

 

 同盟の最精鋭が結集しましたが、問題は内部にありました。

 

 この時なぜかアッシュビーは仲間達に対し高圧的で、彼等の意見や提案、反論は一切受け付けず、一方的同意と服従を強硬に求めました。

 

 

 彼の態度に、他の仲間達は反発。

 

 730年マフィアの絆は、戦う前から崩壊しつつあったのです。

 

 

 この時なぜ、アッシュビーがいつになく、仲間をないがしろにしたのか?

 

 これは大きな謎ですが、元々730年マフィアは正規の組織ではありませんでした。

 

 序列や上下関係、絶対的権威による統率が行われていたわけではありません。

 

 アッシュビーがリーダーにして上官ではありましたが、実際には濃厚な友人関係が保たれており、自然発生したグループは横のつながりで、生気と活力を維持して来ました。

 

 

 友人にして仲間、そしてライバル。

 

 それまで彼等の強さの秘訣となっていた要素は、しかし、公私の曖昧さにつながり、それが天下分け目の決戦を控え、かえって足かせになっていたのかも知れません。

 

 

 

 

史上最大の会戦

 それでも、730年マフィアの強さは健在で、むしろこの第二次ティアマト会戦の時に、これまでにない威力を発揮しました。

 

 ブルース・アッシュビーの卓越した指揮の下、フレデリック・ジャスパー、ウォリス・ウォーリック、ジョン・ドリンカー・コープ、ヴィットリオ・ディ・ベルティーニ、ファン・チューリンと言った名将達は、反目を残しつつも奮戦し、数に勝る帝国軍を圧倒。

 

 

 

 それでも当初は一進一退の攻防を演じ、同盟軍が危うい局面もありましたが、アッシュビーは戦いつつ各艦隊から戦力を抽出し、直属艦隊を編成する離れ業を演じます。

 

 そして、両軍激戦の最中戦場外縁を移動した彼は、遂に帝国軍主力の後背に現れ、猛攻撃を浴びせます。 

 

 前後に敵を受けた帝国軍は短時間で壊滅的な打撃を受け、特に高級士官の損失は、深刻極まりないものでした。

 

 

 故に、軍務省はこの悲劇を「軍務省に取って涙すべき40分間」と呼び、嘆く程でした。

 

 しかし、同盟軍も無傷ではありませんでした。

 

 まず、激戦の最中、第九艦隊司令官ベルティーニ中将が戦死。

 

 

 そして、勝敗が決した後、移動を開始した同盟軍総旗艦ハードラックに凶弾が飛び込みます。

 

 被害は艦橋に達し、飛来した破片により腹部を斬り割かれたアッシュビーは、出血性ショックによって無くなります。

 

 

 享年35才。

 

 翌宇宙歴746年盛大な国葬が執り行われ、彼の元帥昇進が発表されます。

 

 こうしてアッシュビーは、同盟軍最年少の元帥となりました。

 

 

 

旧730年マフィアの憂鬱

 この第二次ティアマト会戦は、動員規模だけで言えばアムリッツァ会戦に次ぎ、まさに史上最大の戦いだったと言えるでしょう。

 

 そして、それが後世に与えた影響も甚大なものでした。

 

 まず、同盟側から見てみましょう。

 

 ブルース・アッシュビーと730年マフィアは帝国軍相手に大勝利を演じ、またしてもその強さを証明して見せました。

 

 ですが、戦闘中にベルティーニと、そして彼等のリーダーアッシュビーを喪失し、730年マフィアは二度と再建されませんでした。

 

 

 生き残った彼等は、後に同盟軍の最高幹部職を占めますが、互いの交流は絶え、また、事故死や戦死が相次ぎ、かつての面影はもうなかったのです。

 

 

 ですが、この戦勝により、自由惑星同盟は比較的平穏な期間を手に入れる事が出来たと考えられます。

 

 なぜなら、より深刻な損害に苦しんだのは帝国の方だったからです。

 

 

 

のた打ち回る銀河帝国

 この大会戦で一敗地にまみれた帝国軍は、その深い傷により、十年間はのた打ち回ることになります。

 

 なぜなら、艦艇や兵士以上に、尋常ではない数の高級士官が戦死しているからです。

 

 

 その数は、軍務省にとって涙すべき40分間に限っても、60名。

 

 更に、それまでの戦闘でミュッケンベルガー中将(宇宙艦隊司令長官グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー元帥の父)等が戦死しているので、それを加えると、損失はもっと多かったのです。

 

 

 彼等は、これまでにない抜本的な改革を断行する事を余儀なくされました。

 

 その内容は、主に2つの柱から成っていました。

 

 まず、それまで門閥貴族に独占されていた高級士官の門戸を、平民に広く開放した事。

 

 

 次に、イゼルローン回廊に大要塞を建造する事。

 

 大要塞とは、言うまでもなくイゼルローン要塞の事でした。

 

 

 これらの改革により、帝国軍は失地回復に努めましたが、ゴールデンバウム王朝の国是を曲げかねないその内容は、彼等がいかに危機感に苛まされていたのかが分かります。

 

 しかも、それがすぐに効果を挙げたわけではないようです。

 

 同盟にはまだ730年マフィアの生き残りがいたし、イゼルローン要塞も、建造開始後予算をはるかにオーバーしてしまい、責任者のリューデリッツ伯は自殺。

 

 時の皇帝オトフリート五世も、建造中止を何度も検討したそうなので、莫大な犠牲を代償に完成に漕ぎつけた代物でした。

 

 これだけの代償を厭わず巨大要塞を建造してるのですから、裏を返せば、それだけ同盟軍の逆侵攻を恐れていた事になるでしょう。

 

 艦隊戦力、ことに幹部層をあらかた失った事が、これだけ帝国を弱気にさせていたのです。

 

 もしアッシュビーが生きていたら、彼はこれを期に、帝国領を蹂躙して回った事は間違いないでしょう。

 

 

 

ポスト730年マフィア時代

 ブルース・アッシュビーの死後、旧730年マフィアは次々と、自由惑星同盟軍のトップに就きました。

 

 まず、宇宙歴751年ウォリス・ウォーリックが宇宙艦隊指令長官に就任。

 

 

 そして、最後に確認できるのが、宇宙歴770年フレデリック・ジャスパーの統合作戦本部長就任で、彼は翌771年に引退しているので、旧730年マフィアが同盟軍を動かしていたのは、宇宙歴751年~771年の20年間と見て良いでしょう。

 

 

 

 また彼らは全員、生前、もしくは死後に元帥ないし大将に叙されています。

 

 ここではこの20年間を、ポスト730年マフィア時代と呼ぶ事にしましょう。

 

 アッシュビーの死後、730年マフィアは復活せず、そのパフォーマンスは決して再現されませんでした。

 

 ですが、その旧メンバー達は引き続き有能で、長期間にわたり同盟軍を指導し、帝国軍と死闘を演じ続けました。

 

 

 イゼルローン要塞が建設されたのは、この最中の宇宙歴763年~767年でした。

 

 後に同盟軍にとって鬼門となるこの大要塞ですが、ポスト730年マフィア時代の頃は、まだ猛威を振るってはいないようです。

 

 実際、イゼルローンが本当に脅威になるためには、要塞+同盟領を侵犯する遠征艦隊が必要です。

 

 

 なので弱体化した帝国軍は、当面の間、完成直後の要塞をあくまで防衛拠点として用いていたのでしょう。

 

 これを侵略拠点として機能させるには、艦隊と、それを運用する高級士官層を再建する必要がありました。

 

 こうして見ると、ポスト730年マフィア時代は、自由惑星同盟が建国以来初めて、帝国の脅威に怯えないで過ごせた時期だったと言えます。

 

 戦争は引き続き行われていましたが、ダゴン会戦やコルネリアス一世の大親征の様な、国家の存亡を左右する事態には至らなかった。

 

 

 同盟政府と市民は比較的平穏な一時期を楽しむ事が出来た筈です。

 

 全てを730年マフィアの生き残りに任せながら。

 

 

劣化と凋落

 ですが、これこそが自由惑星同盟の弱体化を招く遠因になってしまいました。

 

 なぜなら、730年マフィアの生き残りに国防を任せるだけで、約20年間、比較的平穏な時代を過ごす事が出来たからです。

 

 

 特に前半の10年間は、帝国軍相手に優勢を保つ事が出来たでしょう。

 

 後半10年間も、帝国軍の改革が功を奏し、イゼルローン要塞が完成していましたが、ジャスパー達の努力により、互角の状態を維持出来ていたはずです。

 

 つまり同盟は、大きな改革や刷新を敢えて求めなくても、勢力を維持する事が出来たのです。

 

 さてここで、ヤンのデビュー戦となったエル・ファシルの戦いを取り上げてみましょう。

  

 宇宙歴788年に発生したこの戦いでは、帝国軍の騙し討ちにより同盟軍艦隊は敗北しますが、司令官は惑星エル・ファシルに退却後、市民を見捨てて逃亡。

 

 

 おまけにそれすら失敗し、敵に捕捉され降伏と、惨憺たる有様でした。

 

 惑星には敵の進攻に怯える民間人が300万人も残されていましたが、当時中尉だったヤン・ウェンリーの活躍により無事脱出。

 

 

 彼は一躍英雄になり、ミラクルヤンとして第一歩を踏み出します。

 

 ですが、ヤンのスタンドプレーを除けば、同盟軍の酷さがありありとうかがわれます。

 

 モラルも用兵も危機管理能力も劣化し、市民を守ると言う最低限の仕事すら、新米中尉に押し付け、身の安全を図っているのですから。

 

 

 少なくとも730年マフィア時代では考えられない位の凋落振りです。

 

 ジャスパーが引退してから17年。

 

 その間に同盟軍はこれ程までに劣化を極めていたのです。

 

 

 

広がる格差

 実際、外伝と本編を通して、時を追うごとに、同盟軍が快勝を収めるケースは稀で、良くて痛み分け、と言うケースが続くようになります。

 

 そして、ラインハルトやミッターマイヤー達が提督となる頃から、劣勢は更に加速し、敵より多くの兵力を動員しても勝てない、後には必ず負けてしまう状態にまで陥ってしまいます。

 

 

 ラインハルトやミッターマイヤー達は下級貴族、もしくは平民出身の高級士官なのは言うまでも無く、正に改革の申し子です。

 

 ラインハルトは、寵姫の弟と言うアドバンテージこそありましたが、仮にそれがなくとも、その能力に鑑みて、キルヒアイスともども帝国軍を代表する存在になれたのは間違いないでしょう。

 

 

 それもこれも、ブルース・アッシュビーと730年マフィアが第二次ティアマト会戦で帝国軍を大破し、60名を超える将官を戦死させた事が、巡り巡って両陣営に、甚大な影響を及ぼしているからなのです。

 

 だとすると、730年マフィアが勝ちすぎたために、ゴールデンバウム王朝と自由惑星同盟の行く末に、甚大な影響を与えた事になります。

 

 

 

引き返せない坂道

 自由惑星同盟軍はどんどん戦場で勝てなくなり、アムリッツァの惨敗で2000万人もの将兵を喪失した事で、その国運は尽きてしまいます。

 

 

 ですが、この戦いが無くても、遅かれ早かれ滅亡を迎えただろう事は、前回の記事で触れました。

 

 帝国軍にキルレシオで負けた段階で、同盟はじわじわと人的資源を枯渇させ、経済やインフラの劣化を招き、やがて、財政破たんを来していた事でしょう。

 

 なぜなら、同盟は帝国の半数ほどしか人口がおらす、国力も劣っている以上、1人の戦死は帝国軍2名分以上の損失に相当するからです。

 

 将兵の損失は、生産人口と納税者の減少に直結し、反対に、遺族年金や一時金で財政を圧迫する。

 

 

 その穴を埋めるべく、根こそぎ動員や社会保障のカット、もしくは増税や国債濫発に走れば、民間から若者が引き抜かれ、消費は低迷し、国家財政はより赤字になる。

 

 

 同盟軍が勝てなくなってから、同国はもう引き返せない急斜面を転がり落ちていたのです。

 

 そして、その転落は日を追うごとに加速しつつありました。

 

 帝国では改革が実り、ラインハルトの様な下級貴族や平民出身の士官が大活躍を始めましたが、同盟より不公平な社会体制で、栄達できる数少ない道が開かれたのですから、有能で意欲ある若者が大勢軍に志願した事は想像に難くありません。

 

 

 反面、同盟ではアンドリュー・フォークやマルコム・ワイドボーンやウィレム・ホ―ランドと言った秀才達が、次々とラインハルトの手玉に取られ、敗北する事態が増えていきます。

 

 一方で、ビュコックの様な叩きあげ組は、その能力や経験にもかかわらず、一律に冷遇され、学閥が幅を利かせていた事が分かります。

 

 

 改革に成功した帝国軍に対し、第二次ティアマト会戦の戦勝に驕り、ポスト730年マフィア時代になんの危機感も持たなかった同盟軍は、劣化と硬直化を来し、それが両軍のエリートの差に表れているのです。

 

 その原因に気付き、政治・経済・軍事全般の刷新を図らない限り、同盟軍は決して勝てないし、仮に戦場で勝てても、敵より多くの犠牲を出す限り、やがて経済面からしわ寄せが及び、滅亡の影が這い寄って来たでしょう。

 

 

 

第二次ティアマト会戦ショック

 しかしそのプロセスは、ゴールデンバウム王朝にも及びました。

 

 帝国軍が高級士官への門戸を平民に開放したのは諸刃の剣でした。

 

 事実、ゴールデンバウム王朝を簒奪し、滅ぼしたのはラインハルト率いる平民、下級貴族出身の提督達でした。

 

 

 その陣営の参謀長になったのが、本来なら迫害される側だったオーベルシュタインなのも偶然ではないでしょう。

 

 

 帝国軍は第二次ティアマト会戦で60名を超す将官を失ったために、それまで抑圧されて来た低カーストやアウトカーストを活用せざるを得なかった。

 

 

 そして、彼等はそれを最大限活用し、高級士官として立場を強化していった。

 

 それが結実し、確かに帝国軍は同盟軍より優位に立ちました。

 

 ですがやがて、その力は抑圧と不公平をもたらす大本に向かい、遂にゴールデンバウム王朝の旧体制は、それを支えた門閥貴族と共に滅亡するのです。

 

 

 のみならず、イゼルローン要塞も第二次ティアマト会戦の申し子でした。

 

 そして、もしこの要塞が無ければ、ヤンが同盟滅亡後、民主主義の種子を残すに当たり、ここを拠点とする事は無く、もっと別の戦略を採用したでしょう。

 

  この様に、銀河英雄伝説の世界に大きな影響を及ぼし、部分的には規定さえしたのが第二次ティアマト会戦であり、それを指揮したブルース・アッシュビーと730年マフィアは、天才戦術家や名将集団に留まらない多大な影響を、後世に及ぼしているのです。