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人事制度に「人材育成の仕組み」と「業績向上の仕組み」を組み込む法

人事制度の策定と運用を実務面からプロデュース

 

人事評価制度が本当に「人材育成」につながり、そして「業績向上」に寄与するためには、いくつかの重要なポイントがありますが、その中でも、管理者(評価する側)の「評価“精度”」の向上は、とても重要なテーマです。

 

それでは何故、管理者(評価する側)の部下評価の精度向上が必要なのでしょうか?

それは・・・

 

●会社の付加価値向上(≒業績向上)と部下の付加価値向上(≒スキルアップ)を実現するためには、「正しい評価」と「適切な指導」が重要です。

 

●すなわち、部下の仕事ぶりをより正しく評価することで、部下の長所・短所を見極め、より適切な改善の方向や具体策(指導・育成)を示すことができます。

 

これらの観点から、「より正しい評価」を管理者の重要な管理能力のひとつとして位置付け、管理者層の評価スキルの向上のあり方を示すと以下のとおりです。

 

≪評価“精度”向上のための2つの改善の方向について≫

 

①管理者層の評価スキルそのものを向上させること

 

~評価者訓練、問題解決能力向上訓練、コミュニケーションや報連相力向上訓練などを定期的・継続的に実施。

 

※但し、これらの定期的訓練(研修)だけでスキル向上が実現するわけではない。日常業務を通じて、スキル向上に取り組むことができる仕掛けが必要。

 

②客観的で具体的な評価ができるように評価基準を数値化(指標化)すること

 

~売上・利益・コストなどの数値化(指標化)もさることながら、行動評価や情意評価を、より客観的・具体的にするための数値化(指標化)の仕組みを整備。

  

~例えば、リーダーシップ力、コミュニケーション力、企画力、問題解決力、職場活性化力、責任感・・・などの「スキル向上度合」や「業務への貢献度合い」を、定量的に評価することが可能な仕組みを整備。

 

※今まで定性的にしか把握できなかったスキルを指標化し、その改善・向上度合いを客観的・具体的に管理するということは、人材育成のオリジナルノウハウとして、自社の成長を大いに支えます。

 

但し、数値化にこだわり過ぎて管理者の評価スキルの向上をないがしろにしてはなりません。人材育成と業績向上の肝は、あくまでも評価者の評価スキル(≒指導育成スキル)の向上です。