生きているうちは、ノーベル賞候補だった、井上靖さんの小説です。付き合っていた絵描き仲間が、出世して賞をとるようになり、
絵仲間は、自分の名前でなくて、賞をとった友人の名前でサインして、売り、
出世頭の友人に、怒られる、というものです。
昔は、同等でやっていた友人が、しゅっせしていき、友人が、祝賀会のあとで、留守宅に来て、覚え書きのようなものを残していく。
それで、どんな気がしたろう、かと。
のちに、偽作のサインでなく、自分本来の名前で、サインした絵を鑑賞して、
井上さんは、なかなか良い、とおもうのですが。
華々しく活躍している絵仲間との付き合いは、気づまりだったのでは、
と思いやるのです。