昔、交換手をしていたころに、先輩が誘ってくださって、二人で、アメリカ映画の八月の鯨を観に行きました。
神田神保町の岩波ホールです。
すみません、監督さんの名前は思い出せないですが。
島で暮らす老姉妹のおはなしです。
最初に、若い二人が、お姉さま、鯨よ!と駆けて見に行く。
海の海流に乗って、鯨が八月にやってくる島なんですね。
ベッティ・デイビスが、どうして、わたしのほうが年下の役なのよ。って、怒った、って聞きましたが。
島で暮らしていて、さまざまなことが起こって、また、朝が来る。
ベッティ・デイビスが、It’s a beautiful morning. と言いながら、二人で島を散歩する。
鯨は?と訊くと。
They’are all gone. と姉が悲しそうに言うと。
You can never tell.
とベッティ・デイビスがはっきり言う終わりになっております。
老いも若きも、生きとし生けるものも。すべて。