もげらであります。
東京の都心で働いたり、車で通ったり、街を観察したり、もっと言えば住んでたりすると、とても良くわかる事があります。
ガソリンスタンドが極端に少ないです。
僕が社会人になった頃なんて、僕個人の感覚ではあるけれども、言ってみれば「つい、このあいだ」の事なのですが、その頃には普通に存在していた繁華街の街角のガソリンスタンドが、今はもうありません。
地価の高い南青山の骨董通りの入り口なんて所に、普通に存在しましたからねぇ。
(やっぱ例が古いか?)
都心じゃないにしても、そもそもガソリンスタンドが3月1日から少なくなるようです。
特に設置40年以上経過している古いタンクを持っている所は今年の2月末までに補強するか取り換えないといけないっていう法律が2年前にできちゃったので。
正確に言うと3月施行なので、現行のまま営業できるのが今月末までなわけです。
それでなくとも、いくつかの要素でガソリンスタンドの数が、以下の理由で減少し続けてるんですよ。
・車離れで売れない
・車一台の燃費性能が一頃の倍になった
・ハイブリッド車や電気自動車、軽自動車が売れてる時代
・そんな状況でガソリンスタンド業界は利益確保施策無しで単純に各店舗の安売り合戦
・気が付けば1リットルあたり数円の利益しかない状態に
・たったそれだけの儲けで営業利益(粗利から経費を差っ引いた儲け)が確保できない。
それでも一時期は、プリペイド制にするとか、無人化するとか、夜間営業をやめちゃうとか、最低賃金でも働いてくれる人(表現ゴメン)を雇うとかして、何とか存続させてたんですが、このタイミングで1,000万円は最低でもかかると言われる補修工事を強いられるのであれば、なおさら「もう辞めちゃったほうが良いよね」と思うのは当然でしょう。
しかもこの法律、「消防法」です。2011年に成立したんですが、皮肉なことに成立した翌月に東日本大震災が起きて、ガソリンスタンドの安全性に対しても世間の目が行ったところを見れば、してやったりの法案可決に見えます。
僕も法案自体は賛成ですが、施行のタイミングに少し猶予があっても良かったかな、という気がしないでもないです。まぁ、国から回収の為の補助金とかはあるみたいなんですが、将来にわたって利益確保できる経営が出来るかと言えば、現状では厳しいでしょうからねぇ。大変です。
但し、都心のガソリンスタンドの話に戻せば、今回の法律改正以前から少なくなっているようです。数で言えばバブル崩壊後も少し増えていたのですが、95年あたりと比べると、半分の数になっているので、僕が街並みを観察していてその少なさを感じたのも、あながち間違いではなかったようです。
皇居廻りとか新宿・渋谷あたりでガソリンがない事に気づくと、少し前なら神田とか笹塚・目黒方面に逃げればなんとか見つかる状況だったのが、今では本気で探せないレベルまで来てます。
本気で、こんなのを購入検討するレベル

これは単純に、土地代が高くなっているからでしょう。狭小地で営んでいるガソリンスタンドでも、都市型コンパクトの集合住宅や商業施設を作れてしまる場所ならば、その土地を売ってしまえば、結構な金額になる事が期待できますので、先行き不透明な経営を続けるよりは、そういった選択をするところが多かったのでしょう。
個人的な感覚で言いますと、東京都心でガソリンスタンドが急激に減ったのは、リートという収益不動産の手法が一般的になり終わった2005年頃から、リーマンショックの2008年頃が一番加速されたような気がしています。東京だけは短かったですけどリートバブルがあったんです。
ただし、住居用として土地を買った側にもリスクはありますよ。土壌汚染ですね。
全部が全部じゃないんですが、元ガソリンスタンドだった土地が土壌汚染におかされていた例は結構多いです。マンションンディベロッパーが用地を取得して建設計画を立てた後、土壌汚染が見つかったことで開発のタイミングを後ろに延ばさざるを得なくなった、という例を僕も間接的にいくつも知っています。
除去費用がもったいないですし、建設し終わってからの利益計画が後ろ伸ばしになるので、リスキーなんです。
まぁ、色々と書かせてもらいましたけど人間のガソリン離れは加速中なわけで、法律も僕らの生活もそれに徐々に対応していかないといけないわけでしょうね。
もげらは唐突に「電動バイクとかどうかな」と思い立ち、調べてみたらこんなのありましたよ。

1航行で200~300キロは行けるらしく、普通の中型バイクより安いので「これが40万そこそこなら安いんじゃねぇの?」とか思ってしまいました。
まぁ、普通自動二輪の免許は持ってないんですけどね。