雑草ノート -2ページ目

懺悔

父を食べたんだよ

そんな目をしていた。
いや、分かるはずがない、アレがそうだったかどうかなんておれにもわからないのに。


でもあの子は、あいつの子は真っ直ぐとただじっと俺をみて、指をくわえたんだ。

あの目、、なにかを突き刺して、実際には俺の体を、ナイフで裂き開き、その中にあるアレをじっと見つめていたんだ。


ほらね、あるじゃないか、父の温もりがまだ残ってる

そういってその子は俺の中に手を入れてきた。

もうどうしようもない。そうさ、俺だって気付いてたんだよ、そっと差し出されたあの肉を覆ってた布が、あいつの軍服だったのだから。


空腹で味がどうだったかなんて覚えてない。ただ、必死だった、いや、もう何もかも分からなくなっていたから。


なぁ、もういいだろ?

その手を。

あぁありがとう、お前はやさしいね。


そうだ、もっていってくれ。これで漸く楽になれる。

宝物

昔あった宝物は、いつの間にか錆び付いてて、それがなんだったかも忘れてしまったんだよ。


だってもう何も感じないんだ。
それがなんだったかもわからないのに、見付けられるわけないだろう。


君は覚えてるのかい?
そうか、それはよかった。
よかったら今度それを見せてくれないか?

再会

あぁ、君と出会ったのはいつだっけな。
十年ほどまえだっただろうか。

あの時もこうして突然に現れて、僕をこれ以上ない喜びへと導いた。


いつの間にか友達はどこかへ行ってしまって、僕一人になっていたんだ。
薄い水の膜に包まれた中から流れる景色をただみていた、疲れてたんだよ。


あぁ、そうだね、もう時間だ、そろそろ行こうか。

また連れていってくれるかい?