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2009-06-30 12:47:58

カテナリー曲線(懸垂曲線)の詩

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写真:ガウディー


“この重力界で見る事の出来る最も美しい曲線!それはカテナリー曲線 です。”
度々耳にしたフライ・オットーの言葉です。


カテナリー曲線について説明します。皆さんに馴染み深いものにネックレスがあります。
ネックレスのチェインの輪の一つ一つは一点でのみ互いに接し合い繋がっています。
チェインの輪自身の重みのみで自然に首から垂れ下がるときそれは曲線を画きます。
首にかけられたネックレスが画く曲線こそ“カテナリー曲線”そのものです。


このように我々は日常の中で実はいたって身近に目にしている曲線なのです。
だからこそこの曲線は我々の目に最も優しい存在の1つとも言えるのです。
それは安定感を!親近感を!安心感を!見るものに無言のうちに訴えかける事でしょう。


この曲線を建築デザインに採り入れた過去の試みの代表例を幾つか紹介してみます。

・ミケランジェロの設計からなるバチカンのサンピエトロドーム屋根部分
・アントニオ・ガウディー設計のバルセロナ、石造りのサクラダファミリア教会
・イースラー、スイスの建築家が10cmの薄肉コンクリートシェルでみせたG・スタンド
・オットー先生がドイツ園芸博・マンハイムのテーマ館に実現させた格子状木造シェル

そして小生設計の筑波科学博覧会サントリー館のカテナリー型スチール張弦梁ドーム
などが歴史の流れの中で見て取れます。


カテナリーラインの力学的意味をちょっと難しいかも知れませんが説明したいと思います。


一番のポイントは建物が受けた外力(地震や台風の風等)を建物の外に無理なく効率よく“逃がす”最もシンプルな形であると言う点です。力学的にスマートなのです。


人の手で生み出された“ネックレス”がこの重力界で見せるシンプルで自然な形!と
生物世界における淘汰の歴史が積み上げられた末、我々が現在目にしている自然界の選りすぐられた姿との融合!


すなわち人類の持つ明日の科学技術と自然界との融合一体化した環境づくりが人類に課せられた重大な未来のテーマのひとつであると語りかけている様に思われて成りません。


ちょっと飛躍したかなー?でも深かーいところで繋がってると思いませんか?

2009-06-18 14:28:04

生物学と建築

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ある日の事、IL研究所の書籍ファイルの中、オットー先生の論文“生物学と建築”と言うタイトルが目に入って来ました。この時、私は瞬時に丹下先生の言葉を脳裏に思い浮べておりました。“これからの世界の新たな始まりの全てがドイツにある!”大いなる胸の高鳴りを今でも覚えています。どんな事が書かれているのか興味深々!
知らねばなりません。いや、絶対に知りたい!
夏休み、先生の許しを戴いて翻訳に取り掛かりました。
碌にドイツ語の勉強もしてない人間が!オットー先生の文章はそれは難解なものでした。
1つの言葉に多いときには3つも4つもの意味を重複させており、いかに気持ちが逸ろうと無謀なチャレンジの何ものでもありませんでした。
ひと夏、毎日が脂汗を掻きながら辞書との格闘の日々でした。
しかしこの苦しかった経験が真のオットー先生を理解する上で大いに役立ったと思います。



1960年代、ヨーロッパにおける新たな価値観による世界再構築の出発への朋芽!
その建築的幕開けは1964年、スイスのローザンヌで開催された博覧会での事でした。
会場全体はテント構造の膜建築で覆い尽くされていました。生物学に学ぶ“軽い建築”の
門出でした。東京ではアジアで始めてのオリンピックが開催されていたその年の事です。



オットー先生からよく聴かされた言葉!
“この重力界において全ての生物が見せてくれる形の成り立ちには大きな意味がある”の
一言です。即ち生物にみる現在の姿は“個々の生物学的淘汰の歴史が練り上げて来た形態”
であるとの指摘です。種の存続が掛かった生存への熱き戦い!
“無駄”な飾り物は一切存在しない!この重力界が創る造形・形態だと!
その姿は機能的であり、合理的であり、美(アート)そのものであると!



“戦時中(二次大戦)はパイロットを志して航空力学の習得に精を出す学生だった。”と
聞いています。またオットー先生の他の研究に“ミニママイズ=最小限化”の要項を見ることが出来ます。
全てが“生物生態の観察、研究と建築への実践の布石”と読み取ることができます。
生物が教える淘汰の意味を捉えながら“建築の進化”の未来にあるべき姿を想い画いていた事と拝察しています。

2009-05-12 10:05:39

日本にないもの!

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今回も温泉に関るお話です。IL研究所での木造ラチス(格子状)シェル構造の研究開発業務のかたわら、日本にはない都市や街の存在に大変興味を覚えました。

象徴的な存在としてバードナウハイム(フランクフルト近郊)を研究対象に選びました。“街の形”からその構成要素、ハードとソフトと言った全般的な事柄から温泉水の違いやその利用法、又どんな病気の再生、予防に焦点を充てているか!ロイマチス?糖尿病?痛風?リハビリテーション? 温泉水の質の違いで利用法が異なるのは無論です。

バードナウハイムの“街のいでたち”は何処かゆとりがあって優雅です。古くはロシアの貴族も多く訪れたと聞きました。なるほど!そんな人達まで虜にしていたのか!

人口30万のヘッセン州の州都ウィスバーデンも古くからのクーアシュタットであり、かのモーツアルトもこの地に滞在しています。この様に街からドルフ(村)の単位まで様々な規模のクーアの地があり最近ではゴルフリゾートとの組合せも見られます。

クーアパークを取り巻く形で多くの宿泊施設が点在しています。ホテルやガルニイの他に・・保険会社宿泊施設の表札が目に止まりました。なんだろう?私も泊まれるのかなー?

そこから驚きの発見がありました。クーア(予防)保険の存在です!

日本では健康保険が全てでしたから!他に違う健康に関る保険があるなんて!

調べていくと様々な機関で予防保険が整備されています。国立の、州立の、民間会社の、組合といった具合に。その設立の歴史を調べてまた驚きました。

創設者はビスマルク、なんと1900年からの始まりでした。

社会の成り立ちと歴史の違い、そのあり方、社会システム等の違いを痛感させられました。
この国は深いなー!成熟してるなー!

これ以降“日本にないもの?”という意識でこの国を観察しようという思いが宿りました。
2~3年前、ドイツに介護保険が導入され健康保険、クーア保険、介護保険と人の健康に関る保険は整備されました。一方日本には未だクーア保険(予防保険、健康増進保険)は存在しません。

これだけ医療費の削減が叫ばれているのに!
病気に成り難い身体を作る事こそが肝要と思われますが!

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