大切な人へ、あなたが最後に贈りたいものは何ですか?依頼人の死後にしかるべき人の元へ遺品を送り届ける「天国宅配便」で働く七星律は、今日もバイクで配達先へ向かう...

四つの物語の短編集

 

「故人からの贈り物」ピンと来ず、一瞬、躊躇してしまいそう。

 

各話の主人公達は、それぞれ故人に対してわだかまりや思うところがあり、引っかかりを抱えたままでいる。

 

遺品を通じて故人の本当の思いを知り、誤解が解けていく様子にジーンとくる(´艸`*)

 

何となくモヤッとした心の状態の主人公達が、それぞれ小さな一歩を踏み出していく姿がすがすがしく、勇気をもらえるニコニコ

 

配達人の七星も実は事情を抱えていた。

 

一見何もなさそうに見えても、人は大なり小なり痛みを抱いているものなのかもしれない。

 

後からジワジワと心に優しく響き、自分も頑張ってみようと、そっと背中を押してもらえる気がする照れ

 

 


~心に残った言葉~

 

人生、死にそうなほど辛いことが起きようとも、春はまた巡ってくるものだと、しみじみ思う。

 

竜の首にも、絶対に触れてはいけない〝逆鱗〟があるというけれど、人間の聖域というのは、どこにあるのかわからないものだと長部は思う。それは決して触れたり踏みにじってはいけない、大切な場所なのだろう。

 

死は、だれもしらない遠い川の向こう側__なのかもしれないが、川のこちら側に残された者の中に、形を変えて生き続けるものだってきっとある。