story 175 大丈夫だって言えよ!!
葵(楓「あ、あー」)
(楓「わ、悪い!!」)
(楓「見る気はなかったんだけど勝手に見えるんだ!!」)
(楓「俺らって似たもの同士なんじゃない!?)
(楓「もう大丈夫だ!!」)
(楓「俺がついてる」)
(楓「俺はいつでも助けてやるよ!!」)
(楓「葵が好きだ!!」)
(楓「今だったら胸を張って言える!!」)
(楓「誰にも渡したくない!!」)
(楓「俺と一緒にいてくれないか!?」)
葵(・・・き、木村くん・・・)
(は、早く・・・)
(・・・早く会いた・・・)
葵は静かに目を閉じる。
その頃
楓は・・・
楓(来るよな。)
(来るよな、葵。)
(俺が葵を一生守ってやる。)
(俺が一生側にいてやる!!)
ピカッ!!
光が差し、一瞬目の前が明るくなる。
キィィィーーー!!
楓(な、何!?)
(あ、葵!?)
(一護!?)
バン!!
楓(な、なん・・・)
(何だコレ!?)
(うわぁぁぁぁぁ!!)
そして、時は少し流れる。
楓は無我夢中で葵と一護のところへと向かう。
楓(う、嘘だろ!?)
(どうなってんだよ!!)
(大丈夫だよな。)
(なんで寄りによって葵と一護なんだ!?)
(俺の大切な人が二人も同時に・・・)
(こんな事ってあるのか!?)
(こんな過去嘘だよな・・・)
(う、嘘だよな・・・)
ざわ、ざわ、ざわ。
女達「大丈夫かしらあの子達。」
「二人ともヤバイんじゃないの!?」
「しかし、恐いわね~。」
「あの少年は助かったみたいだけど・・・」
「二人ともまだ若いのに・・・」
「ホント何処でどうなるか分らないわね。」
楓「う、嘘・・・だろ・・・!?」
楓は現場の人に声を掛ける。
楓「す、すいません・・・」
男「んっ!?」
「こ、ココで何があったんですか!?」
「交通事故だよ。」
「若い男の子と女の子が車にハネなれた。」
「なんだか小さい子が車にハネられそうになるのを助けようとしたらしい。」
「幸い少年は助かったが、若い子二人はそのままハネなれたみたいだな。」
「二人は大丈夫ですよね。」
「さ~。」
「二人とも意識がなくなって救急車に運ばれたからな~。」
「どうだろう!?」
「大丈夫だよな!!」
「大丈夫だろ!?」
「お、おい、おい。」
「大丈夫だって言えよ!!」
そう言って、楓は泣き崩れる。