今回はイギリス巡航戦車 コメット (タミヤ 1/35)のジオラマを作りました。
This time I made a diorama of the British cruiser tank A34 Comet (Tamiya 1/35).
前回からの制作状況を記事にしました。
前回までは建物、戦車とトラックやジオラマのベースなどを作りました。
今回は建物の内部から作っていきます。
建物の1階は作業スペースで、車や工具類が置いてあります。
作業台はヒノキの工作材(2ミリと3ミリの角材)と木製のコーヒーマドラーで作ります。
脚の形が違う2種類を作ってみました。
工具や小物類はタミヤ・イタレリのドイツ野戦整備チーム・装備品セットとミニアートのホームオフィスインテリア、ツールセットから幾つか選んで組み立てます。
作業場の壁にある工具掛けを0.8ミリのプラ板、プラ棒(2ミリの角棒と1/4丸棒)でトレーの形に似た物を作ります。
建物の2階にあるチェストもプラ板で箱組みして作ります。
引き出しの取手は丸プラ棒です。
小物類の塗装はタミヤアクリルのレッドブラウン(XF-64)をエアブラシで塗装した後でクリヤーオレンジ(XF-26)を吹いて少し明るい色にしました。
額縁の絵は説明書をカラーコピーしてプラ板をの上に貼り合わせてあります。
建物2階の窓はミニアートのキット(建物の装飾品)を使っています。1ミリのプラ棒で窓の蝶番や棒状のフランス落としを追加しています。塗装はタミヤアクリルの木甲板色(XF-78)、フラットグリーン(XF-5)の順でエアブラシ塗装します。
作業場に置いてある車は、Pkw.K2s シュビムワーゲン166型 (タミヤ 1/35)です。
建物正面の扉はヒノキ材(2×5ミリ)で作ります。板を切り出した後で表面を「カッターのこ」で荒してから木工用ボンドで組み立てます。
扉の鋲は1ミリの丸プラ棒で作り、板にピンバイスで開口して埋め込んであります。
扉の蝶番はプラ板で作り、建物に固定する為の0.8ミリ真鍮線を刺しておきます。
兵員輸送車に少し手を加えます。
フェンダーとボンネットのヘコミ、タイヤのパンクとホイール表現などです。
フェンダーは左右とも切り離し、マイクログラインダー(リューター)に超硬カッター 砲弾型 (浦和工業)を取り付けフェンダーの裏側から薄く透けるまで削ります。保護メガネを着用します。
ボンネットも同様に削り、様子を見ながら指で曲げてヘコミを付けていきます。
ヒビが入ったり破れてしまった所はファレホのパテで埋めました。
タイヤのパンク表現はホイールの下辺りでタイヤを切断し、パテをタイヤの潰れた感じになる様に盛り付け成形しました。
スペアタイヤはホイールだけの状態にする為にタイヤ部分を切り離します。
タイヤをリューターに接続します。写真の赤い棒はエアダスターのノズルです。
このノズルを適当に切ってリューターの軸受とタイヤの軸受に差し込みます。軸受同士の隙間を両面テープで塞ぎ貼り合わせて回転させても外れない様にしました。
リューターはクランプを使って作業台などにしっかりと固定してから、ホイールとタイヤの間にエッチングソーを当ててタイヤを回転させ少しずつ切り離していきます。保護メガネは必ず着用しましょう。
ホイールとタイヤが分離できたら、ホイールにあるリム部のくぼみ(フランジ?)を付けるため半丸の金属ヤスリを当ててそれらしく削ります。
次は建物の前にある兵員輸送車の荷台に落下した屋根の一部をヒノキの工作材とプラ板を作ります。
屋根の棟木(むなぎ)は3×5ミリ、垂木(たるき)は4ミリ角で屋根材のスレートを固定する桟木(さんぎ)は0.5ミリのプラ板を細く切って使います。
ヤスリ掛けしたプラ板を等間隔に切り出します。3ミリ角の角材をガイドにして金定規を当ててカッターナイフで切り分けます。
ヒノキ材とプラ板の端はナイフなどで押し切って、折れてささくれた感じにします。
木工用ボンドで組み立てます。
屋根材のスレートはウェーブの目盛り付きプラ=プレートを使い、Pカッターで切れ目を入れておきます。1枚の大きさは9×6ミリで、木工用ボンドで1枚ずつ貼っていきます。
ひと通り組み立てたら、ファレホのプライマー ジャーマンレッドブラウン(73605)をエアブラシで塗装します。
フィギュアはタミヤのイギリス歩兵巡回セットを使います。
石畳の塗装は、アクリル絵の具の黒と白を混ぜてハケ塗りします。
歩道はタミヤ アクリルのスカイグレイ(XF-19)と明灰白色(XF-12)をドライブラシで塗装します。
フィギュアの組み立てができたら、ベースの上に仮置きします。
瓦礫の表現はモデリングペーストを地面に塗った後で砕いたテラコッタやゼオライトをペーストが乾く前に置いていきます。
作業場の床はタミヤアクリルのフィールドブルー(XF-50)とミディアムブルー(XF-18)をエアブラシで塗装します。
戦車はファレホのモデルエアー ダークグリーン(71012)をエアブラシで塗装します。
兵員輸送車とシュビムワーゲンは、タミヤ アクリルのニュートラルグレイ(XF-53)をエアブラシで塗装、街灯はミニアートのキット(建物の装飾品)でジャーマングレイ(XF-63)で塗装してあります。デカール貼ってファレホの水性ポリウレタンマットバーニッシュ(26651)でクリアコートします。
戦車の横にいる憲兵とオートバイは、タミヤ のイギリス軍用オートバイ BSA M20 MPセットを使っています。憲兵の腕は左右各2種類のパーツを組み合わせて4ポーズから1つを選びます。
歩兵の機関銃やライフル銃のスリングは釣り用の板オモリ(0.2ミリ厚)を幅0.8ミリ長さ4センチに切って瞬時接着剤で付けてあります。
フィギュアの塗装はフラットアース(XF-52)をエアブラシで塗装し、他の部分は指定色を筆塗りしました。デカールを貼ってフラットクリアを掛けます。
クレオスのMr.ウェザリングカラーのステインブラウン(WC03)でサビ表現を施します。明るいサビ色はラストオレンジ(WC08)を様子を見ながら追加します。
車体色を少し明るいグリーンにする為、タミヤ アクリルのオリーブグリーン(XF-58)をエアブラシで塗装します。デカールを貼ってフラットクリヤー(XF-86)を掛けます。
次にクレオスのMr.ウェザリングカラーのグランドブラウン(WC02)で部分的にウォッシングを施して暗い色を足していきます。グレイッシュブラウン(WC07)は足回りを中心にに土汚れを施します。
屋根を作った端材を瓦礫にします。トラックや地面に置いて感じを見ています。
建物右側にある雨どいを作ります。
外径3.5ミリのプラパイプをロウソクの火で温め少しずつ曲げていきます。
金具は0.1ミリのプラペーパーをパイプに巻き付け、0.8ミリの真鍮線で建物に取り付けます。
ここまでできた物をベースに置いてみます。
地面に落ちて散乱した屋根のスレートを用意します。先程のプラ板は目盛りをヤスリで削り落とし、タミヤ アクリルのニュートラルグレイ(XF-53)で塗装します。この他に板材、テラコッタやゼオライトを砕いた物も用意しておきます。
建物の周囲や建物内部に瓦礫を置いていきます。固定にはモデリングペーストや木工用ボンドを使います。ウェザリングカラーのオーカーソイル(WC16)を中心に瓦礫にウェザリングしていきます。
ウェザリングカラーのオーカーソイル(WC16)で車体全体にホコリっぽくしました。
最後に再度フラットクリアを掛けて戦車は完成です。
完成した戦車をベースに固定します。クレオスのMr.ウェザリングカラーのグレイッシュブラウン(WC07)で戦車の履帯と接する石畳に土汚れを追加します。
あらかた瓦礫の表現とウェザリングが出来たら飾り台のマスキングテープを剥がして塗装していきます。
飾り台の木部はポアーステインのオークを刷毛塗りします。
パテ盛りした所は色がうまく乗りませんので、タミヤアクリルのNATOブラック(XF-69)をエアブラシで塗装して周囲の色と合わせます。乾燥後に水性ウレタンニス(つや消しクリアー)を刷毛塗りします。
建物全体をウェザリングします。クレオスのMr.ウェザリングカラーのグランドブラウン(WC02)を溶剤でかなり薄めて筆を使って上から下に向かって塗っていき、乾燥後にスポンジやすりで軽く上から下へ撫で壁面に塗料を落ち着かせます。緑がかったコケの表現はファレホのウェザリング・エフェクトのスライミーグライムライト(73823)とストリーキングライム(73824)を筆で塗っていきます。
建物の窓の左上に切れた電線を再現してみました。
電線は0.2ミリのステンレス線です。プライマーを塗ってタミヤ アクリルのジャーマングレイ(XF-63)で塗装してあります。
電線を支える支持金具とガイシはプラ棒や真鍮線で作ります。タミヤアクリルのフラットブラウン(XF-10)で塗装しウェザリングした物を取り付けます。
ベースに配置したら建物は完成です。
ジオラマベースを仕上げます。
フィギュアやオートバイ、街灯などをベースに固定します。
砂状のテラコッタやゼオライトの粉末を兵士の足元や戦車の周囲の路面に撒いていきます。
粉末の固着には木工用ボンドと水を混ぜて水溶液を作り、タミヤアクリルの薄め液を少量混ぜます。
瞬間接着剤用のノズルを差し込んだスポイトで滴下していきます。
乾燥したら、ウェザリングカラーのオーカーソイル(WC16)で周囲の色と合わせていきます。
完成しました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。