このブログにも貼り付けてあるが、
私が尊敬する偉人は「後藤新平」である。
この人が遺した言葉というのは金言そのものだ。
少年団(ボーイスカウト)を設立したときには、
人のお世話にならぬよう
人にお世話をするよう
そして報いを求めぬよう
と説いた。
簡単な言葉だけど、簡単じゃないよね。
政治に関しては「金第一主義となるな」と早くから訴えていたのだ。
では何が大事か?
それは「心第一」なのである。
金で政治は腐敗するということをすでに体験していた新平ならではの言葉である。
彼が東京市長に就任したときはまさに東京市は汚職にまみれていたのである。
新平がこの演説をしたときには、
「そんなことは当たり前だ。無用無用!」と言われると思っていたが、
予想に反し、全国に反響が及んだ。
なぜ現在の「友愛」がさほど受け入れられないのか。
それは現総理と違い、新平が貧乏だったからだろうと思う。
人のためなら自宅を抵当に入れてまで借金をし金を渡すような人物である。
(これは正力松太郎に渡した金である。正力の読売新聞設立のため何も言わずに渡したのである。
金の出どころを知らなかった正力は、新平の死も知らなかった・・。
正力は政治家の力で持ってきた金だと思っていて、新平の死後事実を知り号泣したと言う・・。)
金への執着はまったくなかったようだ。
代々裕福な人というのは、本当の苦労を知らないんだろうね・・。
そして一番の金言がこれである。
よく聞け、
金を残して死ぬ者は下だ。
仕事を残して死ぬ者は中だ。
人を残して死ぬ者は上だ。
よく覚えておけ
金を残して死ぬ者は下だ。
仕事を残して死ぬ者は中だ。
人を残して死ぬ者は上だ。
よく覚えておけ
金は貯めようと思えば貯まるだろう。
ようは使わなきゃいいんだから。
仕事を残すのは結構大変だよね。
でもそれが自分の後始末だったとしたら・・。
そんなことを見越して言ったのかもしれないね。
人を残すことは未来に繋がる。
人はひとりでは生きていけない。
そして人を育てるのが一番大変なことである。
人が人を育て、その人がまた人を育てて国家は成り立つ。
すべては人の力なのである。
その人に徳があれば、その人に人が集まり大きな力となる。
新平は死の間際にこれを言い残した。
こんな意味深い言葉を残して死ねる人がいることがまた驚きである。
どんな有名な歴史上の偉人がいようと、
後藤新平ほど心惹かれた人物はいない。
政争に巻き込まれず、自分を通したために総理大臣にはなれなかった。
これほどの人が総理にならず、
数の力や金の力で総理大臣になる現代とは雲泥の差である。
新平の功績を挙げたら1日じゃ終わらないだろう。
金言・・。
これまでの歴史の中で数多くの金言がある。
心に響き考えさせられる金言や名言。
言葉と共に、その人の行動も金言となって胸に響く。
近代日本の歴史の中には、後藤新平という偉人抜きには語れないものが数多くあることを、
この機会に知っていて欲しいものです。