ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手が、
今季2度目の故障者リスト(DL)入りとなった。
何でもその理由が「WBC」での投げ過ぎだという。
そんなことがまことしやかにアメリカでは言われている。
確かにシーズン前の時期に本気で投げることは負担かもしれないが、
日ハムのダルビッシュは、フル回転で活躍して、
今シーズンすでに9勝を挙げている。
ましてやダルビッシュは周知のとおり、防御率も1点台で、完投型の投手だ。
どう見たって、ダルビッシュのほうが調整も精神力も上。
WBCが不調の原因なんていえるのかな?
単純比較はできないかもしれないが、
WBCが悪いなんて結論付けることに違和感を覚える。
出場した選手が全員成績不振で怪我ばかりしてるのなら、確かに問題かもしれない。
だが、かなりいい成績で活躍している選手だって多いのだ。
ダルビッシュ、楽天の田中、巨人の小笠原などなど。
そしてなんといってもイチローだ。
初めは打てずに叩かれても、最後はさすがイチローという活躍で優勝を決めた。
開幕当初は胃潰瘍で8試合休んだが、いまや安打数も打率もトップだ。
松坂だけが特殊なケースではない。
選手の個々の状態は、まさに自己管理の何物でもない。
それを「WBCが悪いんだ!」という流れになってしまうなんてあってはならない。
あれだけ熱狂した大会を、終わってから批判をするなどあまりにも勝手すぎる。
検証というものはいつも必要だろうが、
極論として「やめちまえ!」は、選手の気持ちなんて考えていない輩の暴言である。
国を背負って戦うことに、多くの人が酔いしれて盛り上がったのだ。
松坂にしても、そんな言い訳をしていないのだから、
周りで勝手に決め付けてしまっては、彼も重荷になる。
そんな雑音を封じ込めるためにも、体調を整えて、
残りの試合で従来の力を発揮してほしいものだ。