一昨日の記事だが、非正規雇用者の「クビ切り」が公然となる中でやはりこれはおかしい。
企業側からすれば、一人100万というレベルの問題ではない。
数か月分の給料だけで済む金額ではないのである。
中小は正社員でさえ解雇せざるを得ない状況まで落ち込んでいる。
業績悪化は企業存続の危機なのである。
10人の派遣を正社員にして1000万支給されても、焼け石に水程度の金額だ。
その後の厚生年金保険だの福利厚生だのを加味したらとても一人100万円でペイできるものではない。
正社員にして今以上の業績が上がればいいが、
後退局面の中で、中小企業の経営者は先が見えなくて困っているのだ。
政府のやることは「とりあえずやったでしょ!」程度のもので、
感謝してすがれるものでは到底ないのである。
定額給付金がいい例である。
そして非正規雇用者は年末暖かい部屋で過ごせるかどうかまで深刻になっている。
住み込みで働いている人が解雇されればどうなるか。
この寒空の下、路上で正月を迎えなければならない人が大勢出ることになる。
そんな姿を横目に、百貨店の福袋に群がる人たちがいる。
彼らに罪はないが、この情けない自分とのギャップに「誰でも構わない」と、
事件を起こす人が出てこないとも限らない。
事態はそこまで逼迫しているのである!
日本はいったいどこへ向かおうとしているのか。
本当に「阿呆太郎」政権でいいのか。
道路特定財源を活用して、彼らを救おうとは考えないのか。
官僚の無駄遣いを徹底的に排除して、雇用を安定させることはできないのか。
この年の瀬に、住む場所を奪われかねない人たちが大勢いる。
規制緩和を謳った構造改革の歪みは、現代日本を確実に蝕んでいる。
本当に目を覚まさないと、将来の日本は無くなるかもしれない。
「そんなことは絶対にない」「何とかしてくれる」「誰かが助けてくれる」などと、
他人事として捉えているアホ国民。
食べ物が配給制度になってからでは遅いということも分からずに・・。