朝原宣治選手が長い選手生活に終わりを告げることとなった。
日本の短距離界を引っ張って来ただけでなく、
陸上全体に大きな功績を残した選手だろう。
個人としては世界で結果を残せなかったかもしれないが、
あの北京での400メートルリレーの銅メダルは、
日本人にとっても朝原選手自身にとっても一番輝いていたメダルである。
確かに「負けて」銅メダルともいえる。
だが、世界の強豪と渡り合っての「3位」なのである。
「金以外は同じなんで・・」と言った平成生まれの柔道選手がいたが、
男子400メートルリレーの銅メダルの価値と同じにして欲しくないな。
一度「引退」を決意してからの現役続行決定までには、
気持ちの切り替えが難しかったことは想像に難くない。
アスリートたちは、この「気持ち」の盛り上げや維持が一番難しいという。
北島選手のライバルであった、ブレンダン・ハンセン選手も、
その気持ちの面で負けたのである。
やはりこういったことはスポーツだけでなく、
勉強でも仕事でも同じなのだ。
「これくらいでいいか・・」
「まぁ、明日もあるしね・・」
「こんなやったら疲れるから・・」
「ちょっと面倒くさいな・・」
「もう飽きた!」
こんな言い訳をどれほどしてきただろう・・。
100%無事に明日が来る保障などどこにもないのにね。
朝原選手は私よりずっと若い。
しかし、今回いろいろなことを教えてくれた。
有限であり、万物に平等に与えられている「時間」をもっと大切にしなければならない。
24時間できるとは思わないが、
「サボリ」たいと思ってしまった時、
時間を大切に行動することを思い起こさなければならないな・・。