アテネ五輪平泳ぎ2冠の北島康介選手が日本新記録を出した。
この決勝戦で初めて着用したスピード社の「レーザー・レーサー」の水着で、今期世界1位の記録である。
国内3社の技術も素晴らしいのだろうが、「レーザー・レーサー」の性能は認めざるを得ない。
第一人者がその素晴らしさを実感してしまったのだから、
北京五輪で着用することは、現段階では必須条件になるだろう。
各国のライバルが「レーザー・レーサー」を着用することは間違いない。
同じ土俵で戦うのなら、水着も同じものを着用しての勝負でなければ選手に不利益が生じる。
4年間五輪のために頑張ってきた選手が、
国内の利害関係のために、その犠牲になることはあってはならない。
同じ水着を着てこそ、その力の勝負が証明される。
「レーザー・レーサー」を着て負ければ、納得もいく。
「相手が着ていないから勝った」とも言われたくないだろう。
競泳の醍醐味以前に水着の話題ばかりが先行し、
選手の心情はかなり複雑なものがあるはずだ。
だからこそ、五輪では同じ水着を着用することが望ましい。
技術革新はこれからも続くだろう。
企業のメンツをかけて、より早く泳げる水着を開発していくことになるが、
選手がその広告塔になるようなことは、今後ないようにして欲しいものだ。