中国の胡錦濤国家主席が中国首脳としては10年ぶりに来日した。
「桜の花の咲く頃」に来日する予定がずれたのは、まぎれもなく「毒入りギョーザ」事件があったからである。
わが国の首相は、この問題にはまったくの及び腰で情けなくなる。
中国側の「国内で混入された可能性は低い」との声明に「前向きで良い」なんて発言したくらいだ。
東シナ海のガス田にしても、有耶無耶で終わる事は間違いないだろう。
どうしてこうもあの総理は、問題に正面から立ち向かうことが出来ないのだろうか。
先の山口2区の補選でも、「高齢者の方もちょっとぐらい負担してくれても良いじゃないですか」と
立候補者が凍りつく演説までぶった。
根底には「しょうがない」という思いがいつでもどこでもあるのだ。
総理に就任したときには「貧乏くじかもしれませんよ」と言っていた。
一国の宰相である人物が、「国をこうしたい。こういう方向に持っていきたい」という決意が当初から見られなかった。
それでもご祝儀支持率を与えた国民の責任も大きい。
20%を切ってはいるが、それでも多いくらいだ。
それを少しでも上げようと「パンダ外交」で友好をアピールする腹積もりなのか。
山積した問題を棚上げして、パンダに活路を見出す姑息な手段で終わるつもりなのか。
1頭1億円のリース料を払って、己の人気回復に使うなど言語道断である。
これも税金なのだ。
中国との交渉はパンダを借りることではない。
毅然とした態度で臨むことだ。
今回中国側の思惑通りにことが運び、それでも「成果」を訴えるのなら、
洞爺湖サミットで海外から馬鹿にされる事は間違いない。
ただでさえ、「何をされても言われても怒りを持たない情けない国」と見下されているのだ。
あんな総理大臣を支持している国民の見識も見直さなければならないだろう。