







東京競馬場で行なわれたジャパンカップ。一見、日本の3冠馬同志の壮絶な叩き合いが見られて、凄かった、日本馬の能力は素晴らしいと持ち上げたいところだが、按上2人の騎乗振りには、文句の1つや2つは言いたいと思った競馬ファンは多いだろう。
オルフェーヴルは、長く良い足を使えるのが持ち味で、ジェンティルドンナに比べて、一瞬の切れ味では劣る。早すぎるスパートでは最後まで持たないが、今日の池添騎手の追い出しのタイミングはあまりにも遅すぎた。時計がそんなに早くなかったことを考えると、腑に落ちない。4角を、大外から、2番手グループの先頭を窺う勢いで回ってきたが、前に逃げ馬がいようがいまいが、直線坂を上りきった辺りでは、抜け出して引き離しにかかるくらいでないと、今日のように刺される危険性があるのは、分かっていたはずだ。同じ、僅差の負けでも、前走の凱旋門賞とは全く違う。池添騎手の判断ミスと言うしかない。不利があったから負けたのではなく、もう少し早めに仕掛けていれば、あの不利は受けなかったのだ。有馬記念にも出走するのだろうが、按上を誰にするのかは、再考の余地ありだ。
それにしても、岩田騎手のあの騎乗はないだろう。隙間のない所をこじ開けるというのはよくあることだが、その際、外側へ斜行して前を行く馬を突き飛ばすのはやりすぎだ。この不利については、報道でも、ブログ上でも、さまざまな意見が出ており、問題ないとする見方もある。審議が長かったことが、判断の難しさを物語っている。だが、オルフェーヴルが弾き飛ばされて、手前を変えて失速したのは厳然たる事実。あの場所で、4キロ軽い三冠牝馬と馬体が合ってしまっては、その時点で勝負ありだ。奇妙なのは、岩田騎手が2日間の騎乗停止になったのに、レース結果は有効で、ジェンティルドンナが降着にならなかったことだ。ルールが変わったといっても、あれが通るのなら、今後強引な騎乗が増え、それが重大な事故にも繋がりかねない。いつも強気ではっきりものを言う岩田騎手が、とてもGⅠに勝利したとは思えない神妙な面持ちでインタビューに答えていたのが印象深い。JRAは、まさか同じ勝負服の馬同志だから、事を荒立てるのを避けたわけではないだろうが。

ジャパンカップ(GⅠ) 2012.11.25 東京 芝2400m 良
ジャパンカップ―パトロールフィルム
これを見ると、2頭の叩き合いになってから、確かにオルフェーヴルも内に刺さっているが、それでも、問題となったシーンでの不利は、降着にすべきレベルのように見える。
競馬を見ていて、後味の悪いレースがたまにある。一つは、レース中の事故で、人や馬が傷つくこと。もう一つは、今日のように、不利によってレース結果が左右されることだ。もう確定してしまったのだから、覆ることはないのだろうが、降着にすべきだったと思う。僕のように、買ったつもり馬券なら実害はない。でも、本当にオルフェーヴル一着固定で馬券を買った人から見れば、この裁定は到底納得できないだろう。
では、また。