まだ、パワハラという言葉がなかった時代のお話です

某専門職につき入社前から、超厳しい先輩がいるという噂だった部署に配属されていました

仮にTさんとします

当初Tさん以外の先輩は、新人らしく緊張しているわたしに、優しく指導してくれました

それまで、Tさんとたまたま接触する機会がなかったのです

しかしある日、Tさんがリーダーの日があり、初めて一緒に仕事をする様になりました

そこでわたしは、重大なミスを犯しました

ことの重大さに押しつぶされそうになっていた矢先、Tさんから、言葉の圧力、暴力を受けました

そこから、わたしの精神バランスは崩れてしまいました

容易にできるはずのことが出来なくなり、Tさんのパワハラを機に職場の皆が冷たくなり、必要以上につらく当たられるようになり、先輩から些細なことを指摘されるだけで、涙が止まらなくなり、精神状態は不安定になるばかりでした

そこで初めて、精神科の門をたたきました

プレドニンの副作用で、双極性障害になる前の、お話です

そこでは、うつ病と診断されました

今の時代なら、この時点でTさんをパワハラで訴えることが出来たでしょう

しかしTさんは寿退社をし、Tさんとは数カ月の付き合いとなりました

しかしTさんが残していった痕跡は大きなものでした

他の先輩達は相変わらず冷たく、わたしは薬を飲みながら、苦しくても仕事に通い続けました

それには訳がありました

わたしは一家の家計を支えていたから、辞めるわけにはいかなかったんです

それだけなら良かったのですが、学生時代の学費を職場が出していてくれて、2年以上働けば返済不要になるので、もし途中で辞めてしまったら、200万を職場に支払わないといけません

200万などという大金、どうやっても工面ができません


だから、辞めるわけにはいきませんでした

2年間、精神科の薬だけではなく、アルコールにも頼りながら、働きました


生き地獄でした

そして2年が達ち、やっと退職することになりました

辞める時、Tさんと仲が良かった先輩が、Tがわたしは間違っていた、ドレミさんに悪いことをした、と言っていたそうです

なんだか、怒りよりほっとした気持ちになりました


わたしは悪くなかった

ようやく全てから解放されると

しかし、もっと不幸なことが起こります

退職後、新たな職場で再出発をしていたわたしに病魔が…

全身性エリテマトーデスを発病したのです

この続きはまたいつか書きます


では