この「ライオンズエクスプレス」の名称は、福岡市にあった西鉄ライオンズと、埼玉県所沢市に西武ドームの本拠地を持つ埼玉西武ライオンズとの「ライオンズ」のつながりからこの名称があしらわれており、その結果この「ライオンズエクスプレス」と言う名称が与えられたものです。
この「ライオンズエクスプレス」は、これまで日本最長距離の高速バスとして、西鉄高速バスの親会社の西鉄バスが運行している「はかた号」が福岡～東京（新宿）線で運行していますが、それを超える走行距離・区間を運行する路線でもあり、運行キロは約１１７０キロにも及びます。
この車の停車地は、
西鉄天神バスセンター～博多バスターミナル～横浜駅（ＹＣＡＴ）～池袋駅東口～大宮駅西口～大宮営業所となっていまして、「はかた号」のように福岡から東京（新宿）までダイレクトに結ぶのと比べますと、横浜にも経由するのがネックであると言えましょうか。
さて、この「ライオンズエクスプレス」は、「はかた号」と比べますと違った点があり、その１点として車内は後部トイレ・座席は４列シートであるのが特徴で、西鉄高速バスの場合、以下画像のようにハイデッカーの車両が使用されています。
今回、「ライオンズエクスプレス」を２回に分けて見る事ができました。１回目は西鉄高速バス便、２回目が西武観光バス便であります。
まず、西鉄高速バスの場合を見てみますと、車両は日野セレガハイデッカー（８５２９・ＬＫＧ－ＲＵ１ＥＳＢＡ）が採用されており、先述のように座席は４列シートであります。
車体は、「白夜行塗装」に「Lions Express」に関したレリーフが描かれており、その姿は側面・後面で見る事ができます。この「白夜行塗装」でこのような姿は、これまでも「はかた号」などの夜行路線で描かれた姿はかつてありましたが、それ以来の表示でもあります。
まず、西鉄高速バスの場合を見てみますと、車両は日野セレガハイデッカー（８５２９・ＬＫＧ－ＲＵ１ＥＳＢＡ）が採用されており、先述のように座席は４列シートであります。
行先は、これまで西鉄の高速バスにはなかった黒地に白抜きの行先となっており、行先も「（東 横浜 池袋 大宮 京）」と、東京を強調する行先となっているのが特徴であります。
一方、西武観光バスの場合は、この日は以下画像の車（１４１０・日産デＫＬ－ＲＡ５５２ＲＢＮ）が使用されていて、元は練馬営業所所属で池袋～長野線で運行されていた車でした。それにしても、西日本車体（西工）ＳＤ－Ⅱを使用している所を見ますと、これまで製造していた九州へは製造後は足を運ぶ事がなかっただけに、予備車とは言え、この「ライオンズエクスプレス」の専用車となった事はよかったのではないかとも思う所です。
さて、本来の専用車の場合は青一色に「Lions」ロゴが描かれているいすゞガーラ（こちらも元は池袋～長野線で使用）が使用されているそうですが、この日は予備車だった事もあり、白地に青・赤・緑にレオマークが描かれた「西武ライオンズ」カラーをあしらった車両が使用されていました。現在も、西武バス・西武観光バスの高速・貸切用車両や、伊豆箱根自動車（伊豆箱根バス）・近江鉄道（近江バス）で採用されていますが、こうして真近で見ると鮮やかな印象も感じます。
側面の行先は、画像のようにドア開放時は「福岡→大宮」、ドアが閉まっている時は、前面と同様「横浜・池袋・大宮」と表示されていました。こうして見ますと、先述の西鉄高速バスの場合のように「東京」を強調している行先とは明らかに違うのもわかるでしょうか。
また、この車には東京バス協会が交付している環境性能ステッカーが貼ってあり、評価は「Ａ」でした。それにしても、「ＡＡＡ」から「Ｂ」までの段階で３番目の「Ａ」と言うのは、まあまあいいラインであると言う証しなのでしょうか。
さて、この日の乗客は博多バスターミナルから８名、その前の天神バスセンターが３名で合計１１名でした。ちなみに、上の画像の西鉄高速バス運行便では天神バスセンターから４名でしたので、博多バスターミナルから同等分乗車したとなりますと１０名前後の乗車で運行されているようです。
本当に、こうして運行を開始した「ライオンズエクスプレス」でありますが、利用者に関してはまだまだのようです。今後これから来る年末年始にどれだけの予約者がいらっしゃるのかはわかりませんが、この路線も日本一の座も「はかた号」から渡っている訳ですので、これから廉価で行ける分、利用者がさらに増えていただく事を願うばかりです。
