前回NO.1028では、長崎線には肥前山口~長崎間の単線区間に、単線(一線)スルー駅がある事をご紹介しまして、これらが高速化に貢献している事もご紹介しました。また、加えて佐賀県内についても前回からご紹介していますが、ここでは白石町の肥前白石駅・肥前竜王駅をご紹介しました。今回は佐賀県内残りの肥前浜駅・肥前飯田駅(いずれも鹿島市)・多良駅をご紹介します。
 まず、肥前浜駅からご紹介します。ここは無人駅となっておりますが、鹿島市観光協会の事務所が入っていまして、完全に無人と言う訳ではありません。ただ、切符の販売は行ってはおりませんので切符は車内で購入あるいは降車駅で運賃を支払うようになります。
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 さて時刻を見ますと、以下のように肥前山口方面16本、多良・長崎方面は14本と言う本数です。これらのホームは、19時40分の長崎行きが3番ホームである以外は、全て1番ホームからの発着となっています。
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 これがわかるのが、駅内歩道橋から見た線路配置を見ますとわかります。よく見ますと真ん中の2番ホームが真っすぐなっているのがわかります。つまり、特急列車が2番ホームで上下とも通過していて、1・3番ホームについては2番ホームの線路から分かれているのもわかるでしょうか。
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 実際に、2番ホームに特急列車が通過しているシーンです。この線路が真っすぐしている事もあり、通過する時もあまり速度を落とさずに肥前浜駅を通過しています。ですから、普通列車が29本1番ホームに停車しているのに対し、ほとんどの特急列車が2番ホームを通過している事を考えますと、一番ホームを利用しているのは2番ホームである事がわかるでしょうか。
 (885系「かもめ」博多行き)~隣は鳥栖行き
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 (787系「かもめ」長崎行き)
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 次に、肥前飯田駅です。ここも無人駅となっていますが、駅構造は島式ホームとなっていて、長崎線では長里・小江・市布(長崎県諫早市)各駅とこの駅にしかありません。またホームへは、以下画像のように地下道を通りホームへと来る事になります。
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 駅の時刻表を見ますと、ほとんどの列車は2番ホームに停車しますが、普通列車同士での行き合いや、特急列車の通過待ち合わせ時には1番ホームにも停車するようになっているのも特徴です。
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 ホームは、先述のように島式ホームとなっている訳ですが、
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 配線を見ますと右側の2番ホーム側が真っすぐしていますし、1番ホーム側が分かれているのがわかります。ですから、ほとんどの列車が2番ホームに停車しているのもわかりますし、特急列車も通過する際はこのホームを通過しています。
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 そして、多良駅です。この駅は有人(業務委託)駅となっていて、肥前浜駅のように2面3線の線路構造となっているのが特徴です。

 この駅の画像は、いずれも平成20年に撮影したものですが、このときの時刻を見ますと、発車ホームは下り諫早方面はほとんどが1番ホーム、上り肥前山口方面は1番ホームか3番ホームからの発着となっているのがわかりますが、この駅の構造が、肥前浜駅みたいに2番ホームの線路から分かれている構造になっているため、特急列車が通過する際は2番ホームから通過しています。
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 実際に885系「かもめ」が通過しているシーンです。いずれも2番ホームで通過しているのがわかります。それにしても、3年前に撮影した画像でありますが、この頃は「かもめ」専用車が全車黄色帯でしたので、通過列車もこの時はいずれも「かもめ」編成でしたが、これらも黄色帯である事がわかるでしょうか。
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 こうして、2回にわたって佐賀県内の単線スルーの駅についてご紹介しましたが、これまでも述べておりますように高速化には貢献している事がわかるでしょうか。確かに、所要時間の短縮に885系と言った振り子式の電車の貢献も大きいかもしれませんが、それでもこう言った単線スルー式で構成された長崎線の駅の存在がなければ、所要時間もさらに短縮できなかった訳ですから、この存在もわかっていただければとも思いますね。
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