世間のことがらにおいても、本当に好きなことをしているときには根を詰めても疲れることはないでしょう。

 

同様に、仏道修行者が正しく仏道を歩んでいるときには、基本的に疲れるということはないと言えるでしょう。

 

逆に言えば、もしも修行者が仏道修行を為す中において疲れを感じるようであるならば、その修行は仏道修行として成立していない可能性が高くなってきます。

 

そのようなことを無理に続けると、病気になってしまうかも知れません。

 

これは、修行者が心にもないことを押して仏道修行だと言い張っているに過ぎない状態だからです。

 

このため、もろもろの如来は、仏道は楽しみと栄えとともに歩む道であると説くのです。

 

このようなことに直面した場合、修行の転機であると受け止めて、初心に戻って修行方法を見直すことが勧められます。

 

ここで、別の修行方法が見出せない場合には、修行を一旦止めて、冷却期間を置くのがよいでしょう。

 

併せて、自分が何かに従属して修行を進めていないかどうかを点検し、必要があれば束縛から離れる行動を起こすべきでしょう。

 

要するに、仏道修行は修行の自由意志にのみもとづいて実践されるべきものであるということです。

 

そうであってこそ、次第次第に功徳が積まれ、ついにニルヴァーナへと到達することができるのです。

 

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