7月に行ったライブは
・京都大作戦
・9mm Parabellum Bullet
・ORANGE RANGE×MONGOL800
もう振り返りが雑になってきましたね…
なんせこのブログ書いてるの9月なので…。
てことで今月も早速!!!
《アルバム》
・The Birthday『サンバースト』
The Birthdayの魅力、しいてはチバユウスケの書く歌詞の魅力のひとつはカタカナ言葉の羅列である。ガレージバンドや青春パンクではよく用いられる手法で、突然脈絡もなく出てくる固有名詞は頭の中に漂う歌詞像に鮮やかな色をつけてくれ、中でもチバの歌詞はその一撃必殺の威力が凄まじい。
しかし、今回の歌詞は一味違う。脳天を突き刺すパンチラインというより、ひとつひとつその意味のないカタカナの羅列を噛み砕きたくなる。ポエムとは違う、散文の域を超えたチバユウスケの作家としての魅力が存分に溢れ出てしまっている。
そして加入してから10年が経つフジイケンジとThe Birthdayとの飽和度がここに来て最高潮に達することを確信させる、どのジャンルにおいてもThe Birthdayらしさを失わないギター
前作の『VIVIAN KILLERS』で一抹の希望を歌い上げたチバは、『サンバースト』で普遍的に存在する闇から目を背けさせない。
ただ、それでもそんな闇からそむけたくなってしまったとき、ただ何も語らずに闇を照らし続け、光り続ける、それこそがロックンロール、それこそがThe Birthday
"プラネタリウムで重なった
このまま終わればいいと思った
お前の唇 何か言おうとしてた
黙って塞いだ 息もできないくらいに
生きてる 生きてよ そう聞こえた気がした
黙って塞いだ 息もできないくらいに"
"無知でいるのは罪か?無知でいるのは罪か?
お前の想像力が現実をひっくり返すんだ"
・Beartooth『Below』
Attack Attack!のCaleb Shomoが同バンドを脱退後に2012年に結成したハードコアバンド
今作は完全にメタルコアで、まあCrossfaithとかcoldrain好きな界隈には必ずハマれるし対バンを願わずにはいられない
デビューアルバムの『Disgusting』が圧倒的名盤とされているけど、今作はそれを超える攻撃性と柔軟性が備わった傑作
・DYGL『A Daze In A Haze』
ラジオから流れてきたときUKかどっかのインディーロックバンドかな〜くらいに思ってたらまさかのDYGL
日本人離れしたニューウェーブ感がたまらない
・METEOR『2019 -EP』
なぜか放送終了後に大バズりし始めた『ODD TAXI』でヤノ役を演じたMETEORが、作中のヤノとして発売したコンセプトアルバム
METEORの分かりやすいの韻の踏み方も最高だし、客演のPUNPEEを含めた作品とのクロスフェードが上手い
・MAYSON's PARTY『MAYSON's PARTY -EP』
2018年結成スカパンクバンドの1st mini Album
HEY-SMITHの猪狩秀平がプロデューサーとして参加してるだけあって音はもろHEY-SMITH笑
女性ボーカルが入ってる分、HEY-SMITHよりキャッチーな一面もあって非常にこれからが楽しみ
・Maneskin『Teatro d'lra - Vol.1』
平均年齢20歳という新星中の新星イタリア産バンド
王道のクラシカルなロックンロールでカルチャー的にはグラムロックからの影響も強そうだが、Gleta Van Fleetとはまたひと味違うかっこよさ
日本人だからかもしれないが、母国語でロックを楽しむ姿って万国共通でかっこいいのかもしれない
・Structures『None of the Above -EP』
2009年に結成されたトロント州出身のメタルコアバンド
2014年に活動を休止するも今年復活
ダウンテンポ系統のニューメタルは未だ健在
・We Were Giants『Article 3』
アイダホ州出身のメタルハードコアバンド
とにかく情報量が少ないので何とも言えないですけど、ブレイクダウンから畳み掛けるシャウトが素晴らしい
7曲目の「Art of Chaos」が今のところお気に入り
・Yves Tumor『The Asymptotical World』
このブログでは何度か登場してるのでもはや説明不要な気もしますが、ダークな電子音楽で我々を混乱させるYves Tumor
今回すごいキャッチー、だけどYves Tumor
パワフルだけどエモい 100点です
・King Woman『Celestial Blues』
イラン出身のKristina Esfandiari率いるバンド
彼女が幼少期の頃に経験した臨死体験や日常的なブラックアウトに対するトラウマが音楽の根源にあるらしいく、内容は相当ダーク
音楽的にはヨーロッパ産っぽいドゥームメタル(活動拠点はニューヨークですけど…)だけど、意外とサビはキャッチーなフックがあり、構造としてはあまりにもしっかりしてて聴きごたえが凄まじい
・VCTMS『Vol.IV Numb the Ache』
イリノイ州出身のニューメタルコアバンド
割とエモ要素も多い今作
・DEZERT『RAINBOW』
V系界隈の中でも熱狂的なファンを持っていて近づきがたいバンドとしても名を馳せるDEZERT
DEZERTにしてはめずらしく、それこそTHE ORAL CIGARETTESのようなアプローチの女々しくてキャッチーなJ-ROCKであったり、ROTTENGRAFFTYのような歌謡曲とミクスチャーにV系要素を混ぜた曲も収録
本作で最もお気に入りなのが「殺されちゃう」
すごい好き(いや、語彙力)
とにかくタイトルに反した"生き抜こう"っていう千秋の圧力をモロに喰らう名曲
"嗚呼我々は生きる限り諦めてはいけないのだ
進む限り願う限りみんな救われちゃう"
・Ralph『24oz』
・NORIKIYO & DJ DEFLO『Another Locus vol.2.5 Mixed by DJ DEFLO』
NORIKIYOがこれまでに参加してきた客演曲を中心に構成されたリミックスアルバム
ただ客演曲を並べただけのアルバムじゃやっぱりブログでわざわざ紹介しないわけで…
曲と曲の間にビートの隙間を作らない素晴らしいリミックスがあたかもその場でマイクリレーをしているかのような感覚に陥る。完全にDJ DEFELOの手のひらの上で踊らされてる私。
特に「一網打尽」〜「Do My Thing」〜「Rep」〜「百千万」〜「Cash Out」〜「それじゃ無理」〜「Make Some Noisn」の流れがカンペキすぎて失禁
・『「竜とそばかすの姫」オリジナル・サウンドトラック』
みなさん「竜とそばかすの姫」観ました?
「内容が薄い!」「詰め込みすぎ!」とかSNSで言ってる人の気持ちが分からんとです!ミュージカルアニメなんてあのくらいで最高なのです!最高!
中村佳穂の声優としての魅力はもちろん、やはりシンガーソングライターとしての実力をあまりにも発揮しすぎてて、そんな中村佳穂ワールドに加えてMillenniumParadeやermhoiの最新形態に触れられる1枚
・『風街に連れてって』
松本隆作詞活動50周年記念トリビュートアルバム
45周年のときのメンツはついでに下記の感じ
〇草野マサムネ
〇clammbon
〇斉藤和義
〇YUKI
〇ハナレグミ
〇EGO-WRAPPIN'
〇小山田壮平
〇手嶌葵
〇細野晴臣
で今回がこんな感じ
〇B'z
〇幾田りら
〇宮本浩次
〇池田エライザ
〇三浦大知
〇DAOKO
〇Little Glee Monster
〇GLIM SPANKY
これに加えて前編亀田誠治アレンジ
前回はサブカル的側面から考える松本隆の凄さを深堀りしてたイメージなんですけど、今回は「若い人たちに松本隆を知ってもらおう」っていう意思が強く感じられるメンツ。
そしてその中で異彩を放ちすぎてるB'z
「勝手にしやがれ」以来16年ぶりのカバー曲ということでココロオドルわけで
そりゃまあ最高ですよ、だってこれほぼB'zの新曲
当時の桑名正博バンドに松本(孝弘先生の方)さんが参加してたことも今回初めて知って、B'zファン長年続けてても知らないことたくさんあるな〜と
"情熱の朱 哀愁の青
今 混ぜながら夢の世界へ
あーそこから先は"
というこの松本隆にしか書けない歌詞
金輪際こんなスゴい作詞家現れないだろうな…と感じざるを得ない
あとGLIM SPANKY選んでくれてありがとう!最高だよ!
・SHAKKAZOMBIE『BIG-O DA ULTIMATE』
昨年急逝したSHAKKAZOMBIEのBIG-O追悼アルバム
Zeebraやラッパ我リヤなどの盟友も参加して欲しかったな…と少し思いつつ、色褪せない名曲の数々に涙腺を刺激される
「KOKORO WARP(BRAHMAN Remix)」で共演してTOSHI-LOWやtoeの山嵜廣和が参加してるところが、AIR JAMなどの出演でロックとヒップホップの壁を怖そうと先陣を切ったBIG-Oの功績と人柄が現れてて胸がギュッとなる
"オレ達の行く手をはばむ何かがあるだろう
しかし 夢をあきらめる訳にはいかないよ
自分の力を信じよう 共に行こう"
・鷺巣詩郎『Shiro SAGISU Music from "SHIN EVANGELION"』
シンエヴァのサントラがようやくサブスク解禁
・大森靖子『PERSONA #1』
大森靖子のセルフカバーアルバム
《シングル》
・銀杏BOYZ「少年少女」
アニメ「Sunny Boy」の主題歌
銀杏BOYZがかつてこんなペースで新曲を出してくれたことがあっただろうか?と驚きつつ
かつてここまでキャッチーな銀杏BOYZが存在しただろうか?と自問自答する
「"Boy meets Girl"をテーマにした新曲が出来たから早くみんなに聴かせたい」(だいぶ意訳)と去年のアルバム発売時のインタビューで答えてた峯田和伸
そりゃこんないい曲みんなに早く聴かせたいに決まってるよね…
・YOASOBI「Into The Night」「三原色」「RGB」「Monster」
7月のYOASOBIは色々曲を出しててどこから触れれば…って感じなんですけどとりあえずここでは「夜に駈ける」の英語版、「Into The NIght」について触れたいと思うんですけど
もうこれマキシマム ザ ホルモンですよね
今まで重度のメタラーでハラペコだとメディアでAyaseが語ってきたのは散々見てきたんですけど、YOASOBIに活かされてないのがどうも腑に落ちなくて…
ていうタイミングでまさかの空耳曲
この売れきったMAXの状態で自分のルーツのひとつであるホルモン要素を自分の歌に取り入れて、それをさらなる高みへの足がかりにしようとするこの姿勢が素晴らしすぎる。そしてその意図を理解して(おそらく)歌い上げるikuraの歌唱力、天晴れです!
・9mm Parabellum Bullet「泡沫」
9mmをかる〜くしか知らない人には意外だと思うんですけど、9mmってMETALLICAとかに代表されるスラッシュメタルから相当影響を受けている部分があると思ってて
かくいう自分も今年のツアーで「Vortex」とかを聴いて滝のルーツを改めて実感したというか
そんで新曲ですよ
エモエモのエモ&リフリフのリフの応酬
Cメロからの展開も神
三拍子にしてJ-ROCKの最高レベルを見せつけられる
音圧で私たちを殺すだけでなくその歌詞の世界観
自己否定と自己顕示の抑圧という世界観が交互に現れ、聴いてる人を深淵へと誘う
音と歌詞で2度殺す、This is 9mm Parabellum Bullet
"どこまでも沈めてくれ
戻れなくても構わないから"
"僕たちは水の底で生まれて すぐに壊れる泡"
・Dos Monos『Dos Siki 2nd Season -EP』
Dos Monosが去年発売した『Dos Siki』のリミックスアルバム
崎山蒼志、black midiなど国内海外の最先端シーンで活躍するアーティストが参加
音の再構築の仕方がカオスすぎて、自分なんかは初期のBOREDOMS感を感じて大興奮です
・ete「Gate」
地下アイドルの中では割と有名な終わらないで、夜が所属するコドモメンタルの所属バンド
たまたま見つけた曲で素性はあまり分からないんですけど、ヒップホップとハードコアが上手い具合に配合されててすごい好みです
・東京初期衝動「blue moon」
・IDLES「Model Village (feat. slowthai)」
・Awich「GILA GILA (feat. JP THE WAVY & YZERR)」
・KIRINJI「爆ぜる心臓 (feat. Awich)」
・Trivium「In The Court Of The Dragon」
・DAOKO「fighting pose」
・KEN THE 390「Break All (feat. テークエム & KennyDoes)」
《その他のアルバム・シングル》
・川上きらら「Candy Sweetie Coat -EP」
・Mom「カーテンコールのその後で」(『終わりのカリカチュア』より)
・SEKAI NO OWARI「Like a scent」(『scent of memory』より)
・神はサイコロを振らない×アユニ・D(BiSH/PEDRO)×n-buna from ヨルシカ「初恋」
・冥丁「晩夏」
・Crystal Lake「Mephisto」
・cinema staff「極夜」
・akugi「Playplay」
・終わらないで、夜「Twilight Dancer」