1957年に発明したエンジン。
日本においては、このエンジンを開発者と
NSU(西ドイツのちにアウディに買収される）が開発したものを
東洋工業(現・マツダ)がライセンスを結び、
使用できるものとした。
自動車のガソリンエンジンとして
実際にはこの用途にあまり適していない。
「高速回転にしか向かない」「排ガスがそれほどクリーンではない」点である。
開発自体は多くの自動車会社により行われたが、
結局は1970年代のオイルショックや排ガス規制のため
ほとんどの会社が手を引いた。
マツダは諦めなかった。
困難は「悪魔の爪痕」の発生…。
シリンダーにつく無数の引っ掻き傷のような痕･･･
マツダのエンジニアはこの対策と戦う事になりました。
アペックスシールに穴をあけ
「悪魔の爪痕」を抑え込むことに成功したが耐久性は5～6万キロ。
市販車には遠い課題を残していました。
アペックスシールの素材変更で解決を試みます。
そのシール素材に100種類以上試した…。
鋳鉄製やクロム、牛の骨といったものまで使用。
そんな折、日本カーボンが、「新幹線のパンタグラフ」用として、
新しいカーボンを開発。
「日本カーボン」を口説き落とし、
ロータリー開発の特別チームを組織し、開発に至ります。
アルミニウムを染み込ませた高強度カーボンシールで、
「悪魔の爪痕」に勝利する事になりました。
研究の成果はRX-7の軽快なフィーリングを実現し、
多くの人がロータリーエンジンのフィーリングを体感することができました。
マツダが日本だけでなく、
アメリカにも多くのファンを持つ理由にもなっています。
1991年にはル・マン24時間レースにおいて総合優勝。
これは日本メーカーにとって初で現在も唯一の総合優勝。
世界的にはロータリーエンジン車として初。
まさにマツダが起こした快挙であった。
車名 ７８７Ｂ ５５号車
エンジンを動かすコストや維持を目的に
２００６年を最後に動かさず保管されている。
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