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貴志祐介の『天使の囀り』読みました。

こんなに長い小説を読んだのは初めてで
まず読み切れた事がとても嬉しい。

貴志祐介の作品は私にとっては難しい言葉が多くて
常に辞書が手離せなかった。

いつも本を読む時は一つ一つ理解して
読み進めていかないと
モヤモヤして先に進めない性なので、
全部読み切るのにとても時間がかかった。

基本はホラー小説ばかり読むので
何かオススメはないかなと
ネットで調べて出てきたから買ってみただけなのだが
貴志祐介面白いな!他の作品も読みたい、と思った。

最初そう思った時は
でもまたこの難しいそうな本を読むのか…
と迷ったものだが

今は黒い家を読もうか、
それともクリムゾンを読もうか、とワクワクしている。

が、さらっと読める短編ホラー小説でも挟もうかな(笑)

長編を連続で読むのは疲れそう 。

最近 二宮敦人作品を読んでないから
『狂人』か『クルイタイ』辺りでも読もうかな 。



で、『天使の囀り』内容について 。
ネタバレ注意です 。

夢に出てくるとか、夜道歩けなくなるとかいう
怖さはなかったけど
現実味のあるリアルさが怖かった 。

普通に外を歩いてても畑とか川とか見ると
見えないだけで線虫がうじゃうじゃいるんだろうなーと、
つい考えてしまう。
そして自分のお腹を見つめてこの中にもうじゃうじゃ線虫がいるんだろうなーと、つい考えてしまいます。
あまり想像は出来ないけれど。

そして蜘蛛を見ると萩野信一を思い出します 。
家の中溢れ返る程捕まえてきたり、
体に這わせたりはするだろうなと思っていたけれど
まさか食べるとは思わなくて吃驚しました(笑)
流石貴志祐介って感じです 。
あと信一の事でひとつ謎なんですが
なぜ彼はピンク色の眼鏡を掛けているんでしょう ?
ピンク色の眼鏡なんて
普段 街で見かける事も殆どありません 。
なのに特に内気な彼が何故だ ?
と今でもよく分かりません 。
アラクノフォビア特有の習性か何かなの ?

あともう一つ疑問なんだけど森氏のハンドルネームの
めめんとは『メメント・モリ』から取られたの ?

それから私も滝沢優子と同じく潔癖症なのですが
沼の水の汚さよりも
例えば吊り革を触った手で触れられるとか
みんなで回した飲み物を飲むとか
床に落としたお菓子を食べるとか
それこそ親戚でも何でも無い大家と同じ鍋をつつくとか
そういうのの方が途轍もなく嫌悪感溢れるんですが
この違い分かる方いらっしゃいますかね(笑)
まぁ沼の水がどれ程臭いのかとか汚いのかとかは
見てみないと分からないから何とも言えないのですが 。

グロテスクなものは割と平気な様で
読んでいる間、気持ちが悪いとか吐き気がするとか言う感じはなく、楽しく読めました。
蜘蛛を食べたところもそうですが吃驚したところが幾つかあって面白かったです。

線虫は全動物の15%をしめているとか
メドゥーサの首は王妃を救ったとか
将棋や囲碁をやってるいる人は人差し指の爪が
磨り減っているとか知らない事を知れたので
少し物知りになってとても良かったです。

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