私事ですが、子供ができました。
妻が妊娠検査薬を持ってきて、色が変わっているのを見せてくれました。
詳しくは産婦人科に行って再度調べるとのことでしたが、2日連続で色が変わっていたので、間違いがないと思います。
なんだか何とも言えない気持ちになりました。
なぜかこんなことを思い出しました。
僕が大学生1年生のころ、はじめて母を一人田舎に残し、東京で一人暮らしを始めました。
僕は一人暮らしできることが嬉しく、今まで受験勉強でたまっていたうっぷんを晴らすかのうように、大学生活を謳歌して勉強もせず、遊んでいました。
毎日家に帰るのは、日付が回る頃でした。
家に帰ると深夜番組を見ながら寝る。
そんな生活をしていました。
ある日、僕が目を覚ますと、目がヒリヒリしました。眠いからかなあと思ったんですが、涙が出てきて、目を開けられませんでした。すぐにコンタクトを外しました。
僕はコンタクトをしながら寝てしまっていたのです。それも不摂生な生活だったため、コンタクトを変えるのは3日に1回くらいの頻度でした。
すぐに医者に行って、見てもらうと角膜潰瘍という「角膜がん」というもので、間違ったコンタクトの使い方をしたため、角膜が腐ってしまったということです。
「抗生物質と消毒でなんとか処置はするが、最悪失明するかもしれません」
と医者に言われました。
落ち込みました。
母に報告しました。母は落ち込んだ様子で、「これからはちゃんときれいにしておくんだよ」と言いました。僕はずっと落ち込んでいました。
次の日、母から電話がかかってきました。
「大丈夫?」と聞かれ「何とか・・・」みたいなやり取りの後、
母は
「お母さんの角膜を移植したら、何とかなるのかなあ?できるならやるからね」
と言いました。その後、いくつか会話のやり取りをして、電話は終わりました。
涙がこぼれてきました。
今まで若さそして、思春期ということで、感じることのできなかった親の愛情というものを初めて感じました。
その後、僕は清潔な生活、規則正しい生活、そして医者から処方された薬をしっかり投与して、最終的には治りました。
なぜだか、父親になるということを目の前に、こんなことを思い出していました。
子供が失明する代わりに、自分が失明できる
これくらいの愛情をこれからできる新しい命に注ぎたい
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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